オリックスバッファローズの小谷野栄一が引退を迎えた。
 日本ハムファイターズの四番打者を務め、FAでオリックスへ移籍した松坂世代を代表する打者の引退である。
 本記事では、小谷野栄一の仕事人としての成績を振り返り、どのような打者であったのかを考察する。
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 小谷野栄一の主な通算成績は、試合数1394 打率.209 出塁率.261 打点数566 本塁打71本 OPS.544 である。決していい成績ではない。四番を打っていたのが不思議に思えるくらいの成績ではある。
(OPSとはセイバーメトリクスの指標の1つで、"出塁率+長打率"で算出される率である。その数値は得点との相関性が非常に高く、得点との相関性は高い順にOPS>長打率>出塁率>打率という関係があり、OPSが高い選手ほど得点に絡む確率が高いと言える。)
 しかし、小谷野の特徴は勝負強さにある。
 キャリアハイの2010年の成績を見ると、打席数614 打率.311 出塁率.344 打点数109 本塁打数16 OPS.811 wOBA.350 である。
 16本塁打しか放っていないにも関わらず、109打点をあげた小谷野は明らかに勝負強く、
得点圏打率.350 で数字でも勝負強さは現れていた。

 出塁率やOPSはキャリアハイの成績でもそれほどよくはない。出塁率と打率の差を示す指標として、IsoDというものがある。これは単純に IsoD = 出塁率 – 打率 で算出されるが、小谷野は.033ほどしかない。IsoDは最近では騒がれなくなったが、.060以上は欲しいと言われる。
 小谷野は選球眼に優れない部分があった。
  私の好きな本でもある「マネーボール」に登場するビリービーンの言葉を借りれば、
 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。
 つまり、小谷野はストライクゾーンを操る能力はそれほど高くなかったと言える。
 ここが、キャリアハイはまだしも、通算成績が低い理由ではあるだろう。
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 ただ、キャリアハイの2010年のwOBAはそれほど悪くなく、.350という成績を収めている。 
wOBAとは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているのか」ということを評価する指標である。)
 平均が.320〜.330ほどの成績になる指標であるため、wOBAに関しては悪くなかった。

 ただ、ここまで見ても小谷野の成績は目を見張るものではない。まさに渋い打撃である。ファンに愛された理由は、
オリックスでの福良監督との師弟関係もそうだが、やはり勝負強さなのだろう。16本塁打で109打点をあげた日ハム時代の勝負強さ。
 私は、勝負強いという打撃は未知数であると考えている。数字にできないからだ。得点圏打率は運の要素が強いと考えている。統計学を駆使しても、勝負強さを表現するのは難しい。そのため、私は小谷野の成績を大いに評価するわけではないが、もしもその「勝負強さ」を表現できる指標が開発されれば、小谷野に限らず、別の視点から良い選手を発見できる可能性が出てくるかもしれない。
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