はじめに
 丸佳浩の巨人へのFA移籍が決まり、広島カープは戦力を大幅にダウンさせられた。
 しかし、広島カープは人的補償で巨人からプロテクト漏れした若手有望株の選手やベテランの選手を獲得することができる。
 巨人が選手にプロテクトをかけられる枠は28名。
 当然ながら主力選手はプロテクトするため、大物は取れないが、過去に広島カープは大竹寛の人的補償で一岡竜司を獲得し、大成功を収めている。
 もしかしたら、広島カープは一岡竜司2世を獲得することができるかもしれない。
 過去に、丸佳浩のFA移籍による広島カープの損害について述べたが、広島カープ側からすると将来を見据えての有望株獲得のチャンスでもある。
 巨人がプロテクトする選手とプロテクト漏れする選手の予想も過去に記事で書いたことがある。 
 本記事ではプロテクト漏れすると予想される選手から、広島カープに最適な選手を何人か見ていき、「広島カープは誰を取るのか?」を予想していく。
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広島の野手
 まず広島カープの2018年シーズンのチーム状況を見てみる。 
 広島カープは2018年シーズン、リーグ最高の721得点を記録した。
 広島カープの売りは打撃であり、2018年シーズンは丸佳浩、鈴木誠也、會澤翼、田中広輔の4人の打撃成績が特に光った。
 丸佳浩と鈴木誠也はOPSを1.000を上回る成績を残していた。
 OPSとは「出塁率+長打率」で算出される成績で、打率や出塁率よりも得点との相関が強いため、重宝されているものである。
 一般的にOPS1.000を上回ればMVP級と言われ、広島カープは丸佳浩と鈴木誠也という2人のMVP級の選手を抱えていたことになる。そのため、丸佳浩
セリーグMVPは納得のいく選出であったと言える。
 捕手の會澤翼も、打率.305 出塁率.401 OPS.893 wRAA 30.68を記録し、セリーグで最も打てる捕手という地位を築いた。
 wRAAとは「平均的な打者が同じ打席数に立った場合に比べ、何点の得点を増やしたか?」を示す指標で、20.00を上回れば非常に優秀と評価される。 
 田中広輔も遊撃手でありながら、全143試合に出場し、打率.262 出塁率.362 OPS.745 wRAA 24.91を記録し、正遊撃手として実力を示した。    


広島カープの投手
 打撃とは裏腹に、2018年シーズンの広島カープは投手陣が不安定であった。
 広島カープのチーム防御率は4.12でリーグ3位。しかもチーム防御率リーグ4位のヤクルトが4.13であるため、紙一重の差であると言っていい。
 防御率のリーグ平均がおよそ4.11であるため、広島カープの投手陣は平均的な成績しか収めていない。
 特に先発投手の防御率が4.26であったため、先発投手に不安要素があった。

丸佳浩の巨人移籍
 リーグトップの打撃陣を誇っていた広島カープであるが、丸佳浩が巨人へ正式に移籍し、広島カープに空いた穴は非常に大きい。
 丸佳浩のwRAAはおよそ60.82であり、平均的な打者が丸佳浩と同じ566打席に立った場合と比べ、丸佳浩はおよそ60〜61点もの得点を増やしたことになる。
 丸佳浩のwRAAはリーグトップであり、広島カープは最強の戦力を失ったことになる。
 鈴木誠也や會澤翼のwRAAも30.00を上回るが、丸佳浩はその倍の得点数を稼いでいたとwRAAから計算することができる。(wRCなどの算出をすることも可能であるが、wRAAで説明する。)
 広島カープの2018年のチームの得点数は721得点であるため、ここから丸佳浩の稼ぐ得点のおよそ60点を引けば、チーム得点数は661点にダウンする
 ヤクルトスワローズの2018年の得点数が658得点であるため、ヤクルトの得点能力とほぼ変わらないチームになる。 
 広島カープは2019年に苦しい状況になることは容易に想像がつく。
 だが、この丸佳浩の人的補償で巨人のプロテクト漏れした選手を獲得できるため、全てがマイナスの要素ではない。
  

捕手の獲得は?
 広島カープが丸佳浩の人的補償で巨人の捕手の獲得は可能性は薄いがあり得ることではある。
 広島カープの正捕手はセリーグNo.1捕手である會澤翼であるが、2番手捕手が石原慶幸であり、石原慶幸は2019年シーズンに40歳を迎える大ベテランである。
 石原慶幸が数年後に引退した場合、広島カープは正捕手として會澤翼2番手捕手として磯村嘉孝を起用することになるだろう。
 坂倉将吾や船越涼太という若手捕手もいるが、一軍の3番手捕手としてはあまり期待できる成績ではない。
 中村奨成をドラフトで獲得したため、會澤翼の後釜として育成をする可能性は高いが、2017年の高卒ドラフトでの獲得であるため、正捕手になるのはあと4〜5年以上はかかると考える。 

 そこで、巨人のプロテクトから外れる可能性がある宇佐美慎吾を獲得する可能性は十分にある。
 宇佐美慎吾は2018年は打撃は振るわなかったものの、2017年は45打席打率.350 出塁率.422 OPS1.072を記録した。
 3番手捕手としては十分に使える可能性があり、広島カープは3番手捕手の補強として宇佐美慎吾を獲得する可能性はゼロではない。

投手の獲得は?
 広島カープは投手を獲得する可能性は比較的高いと考える。
 それは一岡竜司2世を作ることを考えているという訳ではなく、純粋に広島カープは投手陣が弱いからである。
 先にも述べた通り、広島カープのチーム防御率は4.12であり、平均以下である。
 さらに先発陣の防御率が4.26で特に悪い。
 中継ぎ投手は一岡竜司や中崎翔太などの若手や、トレードで獲得した菊池保則、新外国人のローレンス、レグナルトといった補強は既に終えている。
 もしかすると、本当に一岡竜司2世を考えて、さらなる中継ぎ補強で谷岡竜平を獲得したいのかもしれない。
 谷岡竜平はプロテクト漏れをしないと予想するが、もしそうならなければ、掘り出し物として獲得に動くと考えられる。 


 しかし、2018年と変わらず、2019年シーズンも先発投手の層が薄い。

 先発投手では大瀬良大地とジョンソンがある程度期待できるが、野村祐輔の復活がなければ3本柱を確立できず、先発ローテーションを回すことすらできない。
 そこで、プロテクト漏れをする先発投手の予想で考えると、低年俸の大竹寛が広島カープへ出戻りする可能性、もしくは2012年のパリーグMVPの吉川光夫を獲得する可能性もある。
 この2人は実績があり、現在の巨人ではそれほど必要とされていないが、広島カープの先発陣ではローテーションを守れる可能性は秘めている。  

野手の獲得は?
 丸佳浩の穴を埋めるために、外野手の獲得に動く可能性はある。
 巨人の外野手のプロテクト漏れが予想され、レギュラーとして使えそうなのは、立岡宗一郎陽岱鋼である。
 陽岱鋼は不良債権であり、巨人の外野陣に丸佳浩が加入することで、巨人には必要なくなる選手である。
 陽岱鋼は年俸3億円の契約が残り3年残っており、獲得するのを躊躇するだろうが、丸佳浩を広島カープに残した場合と比べると低年俸ではある。
 野手としての質は現在の陽岱鋼は低いが、復活を遂げれば、丸佳浩の穴を埋めることができると考える。
 一時期ブレークした立岡宗一郎も決して悪い外野手ではない。
 2015年には367打席に立ち、打率.304 16盗塁の成績を残した選手で、年俸も2600万円と非常に安い。
 広島カープに見出され、活躍の場を広げることは十分にできると考える。
 年俸負担を考えると、陽岱鋼の線は薄いが、立岡宗一郎は十分あり得る。
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まとめ
 以上が、広島カープが丸佳浩の人的補償で獲得するであろう選手の予想である。
 もちろん獲得できるのは1人だけであるが、宇佐美慎吾、大竹寛、吉川光夫、陽岱鋼、立岡宗一郎、谷岡竜平あたりを獲得する可能性が高いと考えている。
 当然、広島カープ首脳陣はどのように考えているかはわからないが、丸佳浩の損失により、チームのタイプを変え、広島カープがどの部分に重点を置くかで、獲得する選手のポジション、年齢層は変わっていくと考える。

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参考にしたサイト
1. Wikipedia
2.日本野球機構,NPB.jp
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