はじめに
 2018年シーズンに現役を引退した浅尾拓也。
 晩年は球速も落ち、活躍することはできなかったが、2011年の中継ぎ投手として初のMVPは記憶に残っている人も多いだろう。

 本記事では、浅尾拓也のMVPを獲得した年である2011年の成績の凄さを見ていく。
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2011年の主な成績
 浅尾拓也の2011年の主な成績は79試合に登板し87イニングスを投げ、7勝2敗 45ホールド 10セーブ 100奪三振 防御率0.41 であった。
 この成績は誰もが目を見張るものであろう。
 特に防御率0.41は異常なほど良い成績である。
 87イニングスを投げて自責点がたったの4点であったのだ。
 これほどまで打たれない投手は
”出てきたら終わり”と打者に思わせるものであったに違いない。
 また、奪三振率はおよそ10.33であり、与四球率は1.55と2つの指標も平均以上である。
 この奪三振率と与四球率を見ると、「9回を完投したと想定した場合10個〜11個の三振を奪い、与四球は1個〜2個」ということになる。簡単な指標を見ても、浅尾の凄さが分かる。


WHIP
 WHIPとは「1イニングに何人のランナーを出したか?」を示す指標で、例えばある投手が1イニングを投げて被安打1無四球に抑えた場合、WHIPは1.00となる。
 中継ぎ投手の場合は、1イニングだけを投げる場合が多いため、この指標は中継ぎ投手を評価するのに便利である。

 浅尾拓也のWHIPは0.82であった。
 つまり浅尾は中継ぎとして登板した試合では、1人のランナーを許すか三者凡退に抑えるかの2パターンがほとんどであった、と言える。
 相手の攻撃を断ち切るために浅尾という投手は非常に有益な存在であったことを示す数字である。


最も優れた点 FIP
 FIPと呼ばれる指標で浅尾拓也を見ると、その凄さがわかる。
 FIPとは、投手だけがコントロールできるものである被本塁打数、与四球数、奪三振数の3つの数字で算出される、擬似的な防御率である。
 この指標の利点は、野手の守備に依存しないことである。
 野球は守る野手によって投球の内容が変わってくることがある。
 エラーとは違い、守備範囲の広い選手や狭い選手がいることは間違いなくあり、これらを考えて投球を評価するのは非常に難しい。
 そのためFIPは、投手の責任である被本塁打、与四球数、奪三振数で簡単に防御率を決めてしまおうと考え出された指標である。

 浅尾のFIPはおよそ1.07であった。
 FIPに関しては3.00以下に抑えれば優秀とされているが、浅尾の場合は1.00前半、もう少しで1.00を切る成績であった。
 比較として、巨人で同じく中継ぎ投手で防御率0点台を記録した2012年の山口鉄也のFIPがおよそ1.33である。
 山口鉄也の成績も素晴らしいが浅尾拓也の成績の方が断然上である
 これほどまで野手の守備力に依存せずに打者を抑える投球ができる投手は間違いなく浅尾拓也しかいなかった。
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まとめ
 ここまでを総括すると、2011年の浅尾拓也は、「
全てにおいて平均以上であり、最も優れていた点は守備に依存しない投球であり、自己解決能力が非常に高かった投手である」と言える。
 これほどの中継ぎ投手は浅尾拓也以降、一軍には出てきていない。
 酷使も指摘されていたことは否めない。
 美談にするつもりはないが、当時の中日は浅尾拓也の能力が必要であり、本当に頼られた末の結果であったと言え、その信頼度は数字が物語っている。
 
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参考にしたサイト
1. Wikipedia
2.日本野球機構,NPB.jp
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