はじめに
 甲子園を沸かせた北海道日本ハムファイターズの吉田輝星は平均以上の能力を持つ、非常に優れた投手である。
 Max152km/hのストレートを投げる18歳はそう簡単に見つからない。
 本記事では、第100回夏の甲子園での成績を見て、吉田輝星がどのような投手であるのかを考察する。

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成績一覧
 吉田輝星の第100回夏の甲子園での主な成績は、投球回数50イニングス 防御率3.96 WHIP1.28 奪三振率11.16 与四球率1.62 K/BB6.89 である。

防御率 WHIP
 吉田輝星は50イニングスを投げ、防御率3.96という成績であった。
 大阪桐蔭高校に打ち込まれる前までは防御率2.20であったが、1大会でみると4点代弱であり、評価が落ちたことは頷ける。
 吉田輝星の高校3年間の通算防御率は3点台後半であり、実力としておよそ防御率3.00後半を記録する投手であると言える。
 数字で見ると、平均的な投手であるように見受けられる。

 吉田輝星は、WHIPに関してもそれほど好成績を収めていない。
 WHIPとは、「1イニングあたりにどれだけのランナーを出したか?」という指標である。
 例えば、1回を投げて被安打1無四球に抑えた場合は、WHIP1.00となる。

 吉田輝星はおよそWHIP1.28であった。
 物凄く悪い数字ではないのだが、エースと呼ばれる投手は1.10以下にまで収めてくる。
 吉田輝星の場合、被打率をもう少し下げることができるのならば、もっと良い防御率になる可能性もある。

奪三振率 与四球率 K/BB
 吉田輝星は甲子園において、四試合連続二桁奪三振を記録した。
 奪三振能力は素晴らしいものがある。
 実際、奪三振率11.16というものであった。
 また与四球率1.29という好成績を収めた。
 奪三振率は投球回数以上の数字になれば優秀であり、与四球率に関しては2.50未満に抑えれば優秀と一般的に言われる。
 吉田輝星は奪三振率、与四球率ともに抜群に優秀であると言える。
 これらの率は、「仮に9回を投げ切った場合、三振を11〜12個奪え、四球も1個〜2個しか与えない」ことになる。

 K/BBという指標を見た場合、吉田輝星は6.89という数字である。
 K/BBとは「1つの四球を与える間にどれほどの三振が奪えたか?」を見る指標である。
 K/BBという字を見た通り、奪三振数を与四球数で割った値である。
 この指標は3.50で良い成績と言われる中、吉田輝星は3.50を上回り、6.89という成績を収めた。
 奪三振率、与四球率、K/BBの3つの数字を見ると、「与四球で自滅することなく、三振でピンチを切り抜けられる、比較的安定的な投手である」と評価できる。

もう1つの優れた点
 K/BBまでで終わってもいいのだが、もう1つ気になるデータがある。
 それはGO/AOである。
 
GO/AOとはゴロアウトをフライアウトで割った値である。
 GroundOuts/AirOutsの略である。
 この数字が1.00だった場合はゴロアウトとフライアウトの割合が一緒である。

 例えば、ある投手がゴロアウトが10個でフライアウトが10個を取った場合、10個/10個=1.00となる。
 すなわち、GO/AOが1.00よりも高い場合はゴロアウトの方が多いと言え、逆に1.00よりも低い場合はフライアウトの方が多いと言える。
 吉田輝星は甲子園決勝前の5戦までで大体GO/AOが
2.70あたりであった。
 これは異常なまでにゴロが多い投手である。
 例えば、ゴロ投手で名高い元メジャーリーガーで現読売ジャイアンツの岩隈久志のキャリアハイのGO/AOは1.52である。
 また大阪桐蔭の柿木蓮(日本ハムでチームメイト)のGO/AOが大体1.80あたりである。 
 明らかに、吉田輝星のGO/AOが高く、フライを打たせずゴロで打ち取る能力が高い。
 これはフライボール革命と呼ばれるフライを打てば得点が増大するという現在のトレンドに対抗できる大きな武器である。
 正直なところ、奪三振能力も素晴らしいが、このゴロを打たせる能力は長打を打たれずに済む、奪三振能力に匹敵するほどの素晴らしい能力である。
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まとめ
 吉田輝星の甲子園での成績を見てきたが、総括すると吉田輝星は「ヒットによるランナーが多く防御率、WHIPは平均的あるが、抜群の奪三振能力でピンチを切り抜けられ、与四球で無駄なランナーを出すことが少なく、ゴロを打たせることに秀でた、比較的安定した投手である」と言える。
 日本ハムファイターズは育成することが上手な球団である。
 そのため、吉田輝星を大谷翔平ダルビッシュ有ほどのレベルの選手にまで育成して頂きたい。
 それだけのポテンシャルは持ち合わせている投手であることは間違いない。 

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