はじめに
 千葉ロッテマリーンズの2018年のドラフト1位選手である大阪桐蔭高校の藤原恭大。
 その卓越した打撃で、大阪桐蔭高校の春夏連覇の原動力となった。
 本記事では藤原恭大が出場した大きな大会、「第100回夏の甲子園」を含む7大会の成績を元に、評価、考察していく。

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打率
 まずは基本的な打撃指標である打率を見てみる。
 藤原選手は114打席に立ち、打率.352という成績を残している。
 高校生として、ミートポイントの広い金属バットを使用しての成績ではあるが、.350を超える成績はそうそう残せるものではない。
 まさに四番にふさわしい成績である。
 第100回夏の甲子園では、打率.462を記録するなど、やはりミート力のある四番打者という印象が強く残る。

出塁率
 次に出塁率を見ていく。
 出塁率は、打率に対してどれほど四球を選ぶことができるかを示す指標になる。
 一般的にプロ野球では出塁率.400を越えればスター選手に近い成績となる。
 藤原選手の場合、114打席立った出塁率は.386であった。
 ここに、藤原選手の弱点があると考える。
 名著であり、映画化もされたマネーボール」の言葉を借りれば、
 
ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。
 であると言われている。

 藤原選手の場合、打率に対して出塁率がそれほど高くない。
 打率と出塁率の差がそれほどなく、四球をあまり選ばないのだ。
 セイバーメトリクスではIsoDという言葉を使って、IsoD=(出塁率–打率)で評価することが、時々ある。出塁率と打率の差を算出している式である。
 この数値は大体0.06ほど欲しいものと言われるが、藤原選手は、0.03ほどしかない。

 つまり、自分のストライクゾーンを操る術をまだ獲得できていないと考えることができる。
 選球眼があまり良くないとも言える。

 ここが、藤原選手のネガティブな側面である。
 今後の打撃での課題は、「自分のストライクゾーンを知る」ということであると考える。

OPS
 OPSとは、"出塁率+長打率"で算出される率である。
 その数値は得点との相関性が非常に高く、得点との相関性は高い順にOPS>出塁率>打率という関係があり、OPSが高い選手ほど得点に絡む確率が高いと言える。
 これまで、ボテボテのヒットでも快心のホームランでも同じヒット1本と数えられ、算出されてきた打率をさらに広げ、一塁打から本塁打まで評価できる「長打率」、それと四死球を含む出塁率を合算することにより、一塁打、二塁打、三塁打、本塁打、四球、死球、守備妨害など打席で起こり得ること全てを評価できる、画期的な指標がこのOPSである。

 一般にOPSは.900を越えれば優秀、1.000を越えればプロ野球ではMVP級であると評価される。

 藤原選手の114打席でのOPSは.939であった。
 つまり、優秀な選手とMVP級の選手のちょうど間にいるという成績である。
 四番打者としては決して悪い成績ではない。むしろいい成績である。

 長打率は.553と申し分のない成績を残している選手であり、OPSは長打率と出塁率を足し合わせて算出されるため、先に述べた課題の出塁率をさらに上げるよう改善できれば、MVP級の1.000を超える可能性は十分にあると考える。

IsoP
 意外と知られていない指標がIsoPという指標である。
 IsoPとは純粋な純粋な長打力を表す指標であり、「長打率−打率」で簡易的に計算できる。
 これは長打率とは別の長打を打つ能力を測る指標である。
 長打率の場合、二塁打や本塁打を打てなくても、極端な話100打数100安打で安打が全てシングルヒットならば長打率1.000となるが、そのような打者は決して長打を打つ能力があるとは言えない。
 そこで、二塁打、三塁打、本塁打のみを考慮し、単打を排除して得られる率を考えた方が長打を打つ能力を示すためには都合が良いということで考え出された指標である。
 藤原恭大のIsoPはおよそ.231であり、根尾昂の.213を大きく上回っている。
 長打を打つ能力に関しては実は根尾昂よりも藤原恭大の方が高いことを示している
 比較しても、意外な結果である。 


BABIP
 次にBABIPを見ていくことにする。 
 BABIPとは「ホームランゾーン以外に打球が飛んだ時の打率」であり、”運”を評価するときに使用される。
 打者の場合、BABIP.300を超えると”運がいい”とされ下回ると”運が悪い”と評価される。
 つまり、まさに運で打った「ボテボテの内野安打」でも、力で打った「快心の二塁打」でもヒットには変わりはないため、BABIPが大きな値になるの場合は、運で打った打球の割合が顕著にあらわれるだろうということだ。
 第100回夏の甲子園での藤原選手のBABIPはおよそ.500である。
 つまり、ある程度運の良い選手であると言える。

 ミート力のある打者に対して、BABIPが高いから運で打っていると説明するのは酷かもしれない。
 しかし、守備が高校野球とは桁外れに上手いプロ野球に足を踏み入れた場合、若干の不安が残る成績ではある。
 だが、藤原選手はホームランが打てる打者である。
 BABIPでは、ホームランは運とは無関係としている。
 そのため、選手としての能力は確かにあると言える。
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まとめ
 以上の数字で見た成績を考慮に入れると、藤原恭大選手は「選球眼が比較的悪くストライクゾーンをコントロールする能力に若干の課題を残すが、ミート力と長打力のある有望株」と表現できる。
 課題があるため、数年は二軍で出場を重ねて一軍に上がることになると思う。
 ポテンシャルがあることは確かであり、今後の千葉ロッテマリーンズを背負う選手になることは間違いない。
 
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参考にしたサイト
1.一球速報,藤原恭大
2.Wikipedia,BABIP
3.Wikipedia,藤原恭大
4.千葉ロッテマリーンズ公式サイト
5.Wikipedia,IsoP

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