はじめに
 巨人の若き主戦力と言えば、重信慎之介岡本和真吉川尚輝がいる。

 しかし、岡本和真と吉川尚輝はドラフト1巡目、重信慎之介は2巡目の指名である。「活躍してもらいたい」というよりは「活躍してもらわなければ困る」という選手だろう。
 本記事で焦点を当てるのは、その岡本和真や吉川尚輝などに比べ、花道があった訳ではない「ドラフト6巡目」の選手、若林晃弘である。2019年シーズンに一軍で準レギュラー以上の活躍をし、飛躍を遂げている選手である。
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若林晃弘の二軍での成績
 若林晃弘の昨年の二軍での成績を見ようと思う。
 若林晃弘の昨年の2018年シーズン、二軍で284打席に立ち、打率.303 7本塁打 36打点 盗塁7 出塁率.390 OPS.852という成績を残している。
 また2019年シーズンの二軍での成績は、144打席に立ち、
打率.298 3本塁打 16打点 盗塁6 出塁率.401 OPS.831である。
 ものすごく良い成績とは言えない。打率.300前後で比較的良いが、本塁打や盗塁が特段多い訳ではない。

若林晃弘の武器
 そんな中、若林晃弘の成績で見るべきは、出塁率である。
 過去の記事のセイバーメトリクス 打者編(7) 得点とOPSの相関 で、「打率と得点の相関」と「出塁率と得点の相関」はほとんど変わらないことを示した。
 若林の出塁率は、巨人の二軍で200打席以上に立った打者の中で、石川慎吾に次いで2位である。
 打率、本塁打の数は決して良いわけではない。しかし、出塁率を考えれば2位である。ここが若林晃弘の大きな武器になる。
 出塁率は四球の数で大きく左右される。若林晃弘の1打席あたりの四球の数はおよそ0.10個であり、これは二軍で好成績を残した石川慎吾などの有望株とほぼ同水準である。
 名著であり、映画化もされた「マネーボール」の言葉を借りれば、

 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。」

 とある。
 つまり、若林晃弘の選球眼は自分のストライクゾーンをコントロールする能力に長けているのである。
 どこがストライクゾーンでどこがボールゾーンか?それを理解していると言い換えられる。
 実際に2019年シーズンで若林晃弘は一軍で出塁率.370前後を記録している。
 二軍時代よりも少々下がったが、それでも平均以上の成績を残しているため、やはり若林晃弘の実力、武器の1つは出塁率により発揮されると言える。
 現時点で、一軍でも若林晃弘はその実力を発揮していると言っていい。


ユーティリティ
 
また、若林晃弘は内野守備においてユーティリティプレイヤーである。
 ショート、セカンド、サードと守ることができる。
 巨人では過去に寺内崇幸と古城茂幸がユーティリティプレイヤーの座にいたが、その後継選手としても十分に生産性のあるプレイヤーが若林晃弘であると考える。

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まとめ
 打線を繋ぐことができる出塁能力、そして内野はどこでも守ることができる「利便性」、これらを総合すると、一軍のベンチに入れておいても全く損のない選手であることは明らかである。
 若林晃弘は地味な選手である。
 しかし、地味な選手を打線に組み込むことで、出塁率に限るが、
勝利に繋がることもある。
 このような選手を現在のように一軍のベンチに置いておき、成長させることが今後の巨人の成績に繋がると考える。 
 
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参考にしたサイト
1.日本野球機構,NPB.jp
2.Wikipedia
3.マイケル・ルイス著,マネーボール

記事終了