はじめに
 2019年シーズン、9月13日に巨人山口俊は14勝目を挙げた。 7.2イニングスを投げて10奪三振1失点の素晴らしい内容であった。
 2019年シーズンの巨人の好調の大きな要素は山口俊の台頭であると言っても過言ではない。
 本記事では山口俊の2019年シーズンの成績と2018年シーズンの成績を比較して何が優れており、何が進化したのかを3つのポイントに絞って解説していく。
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1つ目の進化した点 奪三振率
 山口俊の2018年と2019年の大きな違いの1つは奪三振率であろう。
 2018年の奪三振率は8.42であり、2019年は現時点で10.07である。
 一般的に、奪三振率は9.00を上回れば好成績であるとされている。
 奪三振率の説明をすると、例えば奪三振率9.00であった場合、「9回を投げ抜いた場合、9個の三振が奪える」という計算になる指標だ。これを考えると、奪三振率9.00を上回れば自身の投球回数以上の三振が奪える計算になる。
 奪三振をそれほど重要と考えていない方もいるかもしれないが、投手に取って自己責任で奪えるアウトは奪三振のみである。ゴロアウトやフライアウトは野手の守備能力に依存するためだ。
 山口俊の奪三振率10.07はセリーグ1位であり、これはすなわち「セリーグで自己解決能力が最も高い投手が山口俊である」と言える。
 この成績だけを見ても、山口俊はエース格であると言ってもいい。
 山口俊の2018年シーズンの奪三振率8.42と比較しても2019年シーズンの方が明らかに改善されており、自己解決能力が進化したと言える。 


2つ目の進化した点 被本塁打率
 山口俊の進化を物語るさらなる成績は被本塁打率の改善である。
 2018年シーズンの山口俊は被本塁打率1.05であった。
 これはすなわち「9回を投げ抜いた場合、本塁打を1本以上打たれる」ということを物語る。この成績は平均的である。先にも述べた奪三振と同様に、投手の責任が最も重い失点は被本塁打によるものである。野手の守備力に依存しないからだ。
 2018年シーズンの山口俊は、自己責任による失点が平均的であったと言える。
 それに対し、2019年シーズンの山口俊の被本塁打率は0.46である。明らかに2018年シーズンよりも改善されている。
 ちなみにこの被本塁打率0.46という数字はセリーグ1位である。これは「セリーグで最も自分の責任による失点が少ない」と言える。
 先述の「奪三振率による自己解決能力」に加えて「自己責任を負わない能力」も優れているということだ。
 これもまさにエース格であり、2018年シーズンと比べると進化した点である。

3つ目の進化した点 FIP
 山口俊の進化を物語る最後の成績はFIPである。
 FIPとは、投手だけがコントロールできるものである被本塁打数、与四球数、奪三振数の3つの数字で算出される、擬似的な防御率である。
 この指標の利点は、野手の守備に依存しないことである。
 野球は守る野手によって投球の内容が変わってくることがある。
 エラーとは違い、守備範囲の広い選手や狭い選手がいることは間違いなくあり、これらを考えて投球を評価するのは非常に難しい。
 そのためFIPは、投手の責任である被本塁打、与四球数、奪三振数で簡単に防御率を決めてしまおうと考え出された指標である。

 FIPに関しては3.00以下に抑えれば優秀とされている。
 山口俊の2018年シーズンのFIPは3.98であり、平均的かそれ以下の成績であった。
 しかし、2019年シーズンのFIPは2.66である。この成績もリーグ1位である。
 1つ目の奪三振率、2つ目の被本塁打率の進化でも述べたことを総じて、「自分で解決する能力、及び自己責任を負わない能力」がこのFIPという指標で全てわかる。
 2018年シーズンは平均的かそれ以下であったのに対して、2019年シーズンはリーグ1位に改善されている。これは進化と言っても間違いではない。
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まとめ
 まとめると、山口俊は「自己解決能力、及び自己責任を負わない能力が高く、それらを総じてリーグで最も優れた投球をする投手に進化した」と言える。
 山口俊の成績を見ると、なぜ2018年シーズンと2019年シーズンとでこれほどまでに違いが出たのか?という問いに対し、トラックマン(球速やリリース位置、球の回転数などを計測する機械)によるデータ調査を行う価値は十分にある。
 ただ純粋に成績だけを見ても、沢村賞を獲得するほどの能力を有していると考える。  

 
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参考にしたサイト
1.Wikipedia
2.日本野球機構,NPB.jp
3.スポナビ
4.読売巨人軍公式WEBサイト
記事終了