はじめに
 日本プロ野球が開幕した。盛り上がりを見せる中、野球ファンが気になることの1つは、新戦力の今後の活躍であろう。
 ソフトバンクならばヤクルトから移籍のバレンティン、巨人ならばパーラという選手が新外国人選手として加入したが、一番期待されている選手は阪神のボーアであろう。
 本記事では、そのボーアがどのような選手かを数字で見ていくことにする。
ランディ・バースほど?
 ボーアは、ランディ・バースの再来と言われている。
 しかし、さすがに持ち上げ過ぎである。
 ランディ・バースは阪神の日本一に貢献したどころか、シーズン史上最高打率の.389を記録し、三冠王にも輝いた、レジェンドである。
 なぜ、そこまでボーアが期待されているのか、イマイチわからないが、強いて言うなら、メジャーで92本の本塁打を放ったことが評価されたか、もしくは練習試合で3試合連続本塁打を放ったことだと考えられる。

ボーアの成績
 ボーアは5試合を消化した時点で、19打席に立ち、1安打打率.053と苦しんでいる。
 まだ5試合という中での成績であり、評価するのは難しいが、ボーアのメジャーの成績を見ることで、ボーアがどのような打者なのかわかるだろう。
 ボーアはメジャーで通算1950打席に立ち、打率.253 92本塁打 出塁率.337という成績を残している。これだけを見ると、極端に成績の悪い打者ではなく、むしろメジャーでもある程度は打っていた印象を受ける。
 ただし、これはあくまでも通算成績であり、さらに詳細に見ていくと、不安要素があることに気づく。

ボーアの不安要素
 先にも見たようにボーアは、メジャーでもそこそこの成績を残している。
 しかし、対右投手と対左投手の成績を見ると、不安要素がはっきりとわかる。
 ボーアはメジャーでは右投手を相手に、通算で1566打席に立ち打率.262 84本塁打 を記録している。
 ただ、左投手を相手に384打席に立ち、打率.215 本塁打8本と、かなり左投手に抑えられている。
 簡単に、「1本塁打を放つのに何打席必要か?」ということを定義すると、右投手を相手にすると、およそ19打席で済むところを、左投手が相手だと48打席が必要という計算結果になる。
 打率、本塁打を打つ能力を数字で見るだけでも、明らかに左投手を苦手としている。

 開幕カードの巨人戦で、ボーアは左投手と対戦する機会が何度もあった。
 巨人の田口麗斗高木京介といった投手と対戦したが、得点圏にランナーをおいた場面でも、全く打てない状態であった。
 数字で見た場合でも、実際にプレーを見た場合でも、明らかな弱点を露呈してしまったことになる。 

最後に
 私は、ボーアを安易にランディ・バースの再来と報道して欲しくはない。
 バースは本物のレジェンドであり、今後の野球史でも語り継がれる存在である。巨人ファンの私でもそう思う。
 ボーアがどのような成績でシーズンを終えるかは当然ながらまだ確定しないが、少なくとも左投手に対するバッティングを見る限り、バースのような成績を残すことは難しいだろう。
 この左投手を苦手としているところが、バースの再来ではないという大きな理由である。
 
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参考にしたサイト
Fangraphs
Wikipedia

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