野球を数字で見るブログ

本ブログで、「野球を数字で見る」面白さがわかります。 主に、日本プロ野球での成績を数字で見て考察します。 本ブログで扱うデータに関して、正確性は保証されておりません。本ブログの情報を元にデータを作成して起こる損害に対しまして、一切の責任を負いません。ご了承ください。

カテゴリ: 広島カープ

はじめに
 長野久義読売ジャイアンツから広島カープ丸佳浩人的補償で移籍することになった。巨人ファンからすると、内海哲也の移籍と同レベルでの衝撃であると考える。
 本記事では、「なぜ広島カープは長野久義を獲得したのか?」「なぜ読売ジャイアンツは長野久義をプロテクトしなかったのか?」について述べていく。
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人的補償の予想
 過去に、本ブログでは人的補償で広島カープへ移籍する選手の予想をしたことがある。
 その記事では、捕手であれば宇佐美慎吾を獲得する可能性があるが、可能性は低いことを述べた。
 投手では吉川光夫など、左投手不足の広島カープにとっては有益である選手を獲得するだろうということも述べた。
 そして外野手は、陽岱鋼立岡宗一郎のどちらかを獲得するだろうと予想した。
 しかし、まさかの長野久義がプロテクト漏れをしているとは想像できず、正直驚いている。

なぜ広島は長野を取ったか?
 なぜ広島カープは長野久義を獲得したのか?という問いに答えるとすれば、シンプルに丸佳浩の穴を埋めるためである。
 長野久義は2018年シーズンに426打席に立ち、打率.290 出塁率.359 OPS.792 wRAA10.02を記録している。
 OPSとは「出塁率+長打率」で算出される数字であり、得点との相関は打率出塁率よりも高いことで知られている。
 また、wRAAとは「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 もちろんwRAAが高ければ高いほど、チームの得点に大きく貢献したと言える。
 長野久義はおよそwRAA 10.02を記録している。
 つまり、平均的な打者が長野久義と同じ426打席に立った場合と比べて、長野久義はチームの得点をおよそ10点増やしたことになる。
 このwRAAは丸佳浩の場合、2018年シーズンにおよそ60.82を記録しているため、長野久義と比べると、圧倒的に丸佳浩の方が得点に貢献したと言えるが、丸佳浩の成績が良すぎるだけであり、長野久義の成績も平均以上である。
 よって丸佳浩の穴を埋めるためには、年俸2億2000万円という高額な長野久義を獲得してもある程度は埋めることができる。(もちろん完全ではないため、広島カープのチームの得点力は下がるが)
 また、丸佳浩の2018年シーズンの広島カープが支払った年俸は推定2億1000万円であると言われており、長野久義とほとんど変わらない。
 そのため、丸佳浩が広島カープから退団したために発生した資金の余裕を長野久義に当てることができるため、獲得に動いたと考える。

 このような理由で広島カープは長野久義を獲得したのだろう。

なぜ巨人は長野を放出したか?
 巨人ファンからすると、長野久義の放出は想定外であり、衝撃的なものである。
 私も長野久義は必ずプロテクトされると考えており、実際に過去の記事で丸佳浩に次ぐ第2の外野手として2019年シーズン、巨人に大きく貢献してくれるだろうと考えていた。
 しかし、巨人はなぜか長野久義をプロテクトしなかった。
 その理由はいくつか考えられるが、大きな要素は年齢的な問題であろう。
 長野久義は2019年シーズンで35歳を迎える大ベテランである。
 一般的に35歳以降の選手はパフォーマンスが低下すると言われている。(メジャーリーグの統計結果の1つ)
 そのため、丸佳浩のために若手外野手を放出を防ぐため、若手外野手をプロテクトしてベテランの長野久義はプロテクトしないという結論に至ったのだろう。
 また、年俸2億2000万円の選手はプロテクトしなくても取られない、そういう考えがあり、見通しが甘かったのだろうと言えると思う。

納得できない点
 巨人ファンからすると、長年の功績と2018年の成績を考えれば、長野久義という戦力をプロテクトしないことに納得できないことは確かである。
 内海哲也を西武ライオンズへ人的補償として放出したとき、客観的に成績を見るとプロテクトされないと考えてもおかしくはなかった
 しかし、長野久義は2018年の巨人の外野陣の中で最も好成績を残した選手であり、いくら年俸が高くても人的補償で取られる可能性を考えた場合、必ずプロテクトするべき選手であった。
 多くの巨人ファンは明らかに納得のいかない出来事である。
 また、陽岱鋼は不良債権であることは記事で述べたことがある。
 陽岱鋼の年俸は推定3億円であり、2019年から2021年までの契約が残っている。
 陽岱鋼よりも成績が良いのが長野久義である。その長野久義を陽岱鋼よりも低い年俸である2億2000万円で契約するということはあまりにもお粗末であると考える。
 プロテクトリストは公開されていないため、推測になるが、陽岱鋼と長野久義の両方がプロテクトされていないと仮定した場合、成績が良くて年俸が安い長野久義を獲得しようとするのが当たり前であろう。
 巨人のフロントは見通しがあまりにも甘いと言っていい。

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まとめ
 ここまで、「なぜ広島カープは長野久義を獲得したのか?」また「巨人はなぜ長野久義を放出したのか?」について述べてきた。
 長野久義は巨人のフロントが思っている以上に良質な戦力である。
 見通しの甘さが仇となったと言っていい。
 多くの巨人ファンは衝撃を受け、ファンを減らす傾向に巨人は進んでいると考える。
 これ以上、ファンを減らし、アンチ巨人を増やすようなことをしない方が良いと考える。 

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はじめに
 広島カープのリーグ優勝3連覇、及び日本シリーズ出場の立役者となった1人が鈴木誠也であろう。
 丸佳浩が巨人へ移籍し、外野手が手薄になっても鈴木誠也の存在は相当大きい。
 本記事では、鈴木誠也の成績を徹底的に見て、どれほど凄い打者なのかを解き明かしていく。

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成績一覧
 鈴木誠也の主な成績は、出場124試合 打席数520 打率.320 本塁打30本 打点数94 出塁率.438 OPS1.057 BABIP.374 wOBA.452 wRAA 47.13 である。

打率 打点 本塁打 
 基本的な指標として、まず打率は3割を上回り、打率.320を記録している。
 3割を上回れば日本では一流と称されるため、この数字には文句の付け所がないだろう。
 本塁打の数も自身初の1シーズン30本を打ち、キャリアハイの成績を収めた。
 打点数はもうひと押しで100打点の大台の94打点を記録した。
 出場試合数がやや少なめであるため、シーズンを満足に過ごせた場合、本塁打と打点に関してはさらに稼げる能力は間違いなくあると言える。

出塁率

 出塁率は素晴らしく、出塁率.438を記録している。
 この数字は、同じ広島カープの丸佳浩に次ぐリーグ2位の成績である。
 四球数はリーグ3位の88個であり、選球眼に優れた選手であることは確かである。
 出塁率.438の好成績は、四球を選ぶ「選球眼」によるものであることは間違いない。
 本ブログでは何度も引用したものではあるが、名著であり、映画化もされた「マネーボール」の言葉を借りれば、

 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。

 と言われている。
 鈴木誠也は、卓越した選球眼で
”ストライクゾーンをコントロールする能力”が非常に高い。
 自分のストライクゾーンを理解していると言い換えることもできるだろう。
 四球数リーグ1位の丸佳浩、リーグ2位の山田哲人に次いでこの能力を持っていたと言える。

OPS
 ここでセイバーメトリクスの指標のOPSに触れておく。
 OPSとは、”出塁率+長打率”で算出される成績であり、得点との相関が打率、出塁率、長打率よりも高い指標である。
 つまり、OPSが高ければ高いほど”得点に絡む能力”が高いと言える。
 鈴木誠也はOPS1.057を記録し、これも同じく広島カープの丸佳浩に次いでリーグ2位の成績である。

 2018年5月時点で成績が低迷していた選手とは思えない成績である。
 怪我もあり、出場試合数がやや少ないことを差し引いても素晴らしい成績である。
 これだけの打者が中軸にいる広島カープは、まさに最強であると言える。
 特に、丸佳浩とのコンビは他球団からしたら脅威である。

wOBA

 wOBAとは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているのか」ということを評価する指標である。
 鈴木誠也は2018年シーズン、およそwOBA.452を記録している。
 wOBAは平均.320〜.330ほどになる指標であり、鈴木誠也の数字は圧倒的に平均を上回っている。
 比較をすると、同じ広島カープの丸佳浩はおよそwOBA.453である。
 鈴木誠也はおよそwOBA.452であるため、丸佳浩と1ポイントほどしか変わらないことになる。
 つまり、鈴木誠也は丸佳浩と同じくらい得点に絡む活躍をすることができたと言える。 

wRAA
 wRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 もちろんwRAAが高ければ高いほど、チームの得点に大きく貢献したと言える。
 鈴木誠也はおよそwRAA 47.13である。
 つまり、鈴木誠也は平均的な打者が同じ打席数に立った場合よりも約47点の得点を増やしたことになる。
 wRAAは「10〜19で平均以上」「20〜39で非常に優秀」「40以上でMVP級」と一般的に言われており、鈴木誠也の
wRAA 47.13はまさにMVP級の成績であると言える。
 比較として、丸佳浩のwRAAはおよそ51.54である。
 丸佳浩よりも若干劣るが、51.54打席という成績が良すぎるため、鈴木誠也は丸佳浩の後ろに隠れてしまったという不運がある。
 しかし、これは必然である。
 丸佳浩は2018年シーズン
566打席に立ち、鈴木誠也は520打席しか立っていない。
 46打席の差があるため、打席数に大きく左右されるwRAAは丸佳浩の方が上回るということだ。
 必然的に丸佳浩に軍配が上がる。
 だが、鈴木誠也は素晴らしいwRAAを記録したことには間違いなく、得点に関与する能力が非常に強かったと言える。
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まとめ
 2018年シーズンの鈴木誠也は「ストライクゾーンを理解しコントロールする能力、そして長打を打つ能力による”得点に絡む活躍”はMVP級であった」と言える。
 丸佳浩と同格か?という問いに答えるとすれば、丸佳浩の方が若干上ではある。しかし、明らかに鈴木誠也の打撃も他の選手を圧倒的に上回っており、MVP級の選手であると言える。

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はじめに
 前田健太がメジャーリーグのロサンゼルス・ドジャースへ行き、その後釜として広島カープのエースが大瀬良大地になってから数年がたった。
 契約更改で推定年俸1億4500万円となり、1億円の大台を超えた。 
 しかし、実際に大瀬良大地はエース格なのだろうか?
 本記事では、大瀬良大地の2018年シーズンの成績を振り返り、防御率や勝利数などではわからない、さらに細かい成績を見て、エース格かどうか考察してみる。

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成績一覧
 大瀬良大地の2018年シーズンの主な成績は、15勝7敗 防御率2.62 投球回数182イニングス  奪三振数159 WHIP1.01 奪三振率7.86 与四球率2.03 K/BB3.88 FIP3.69 である。

勝利数と防御率
 勝利数に関しては、巨人の菅野智之と並び15勝で、文句なしの最多勝である。
 防御率2.62文句なく好成績であると言える。
 奪三振数も含めても投手三冠に輝いてもおかしくない成績を収めている。
 ただ、巨人の菅野智之の成績が大瀬良大地の成績を大きく上回っているため、その影に隠れていることは否めない。


奪三振率と与四球率
 奪三振率と与四球率を見ても比較的良い成績を収めている。
 規定投球回数をクリアしたセリーグの投手計8人の中で、奪三振率4位の7.86を記録している。もう少しで8.00台という成績を記録している。
 与四球率はあと一押しで1.00台の2.03であり、この成績から平均以上のコントロールを持つ投手であると言える。
 つまり大瀬良大地は、「仮に9イニングスを完投した場合、およそ8個の三振を奪い、四球は2つほどしか与えない投球をした」と言える。
 ここまで、問題なくエースと呼べる成績である。

投球回数
 投球回数も無視できない。
 182イニングスを投げており、これはセリーグ2位の多さである。
 アメリカでは、投球回数を多く投げられる投手は重宝される。
 イニングイーターなどと呼ばれ、完投はできなくても防御率2.00〜4.00弱あたりの成績で200イニングス近く投げられる投手は特に巨額の契約を提示される可能性が高い。
 なぜ重宝されるかと言えば、中継ぎ投手で質の高い1イニングを絞り出すことは非常に大変だからである。
 防御率3点台の先発投手が6回2失点で降板し、中継ぎ投手で打たれて負けるよりかは、7回2〜3失点に抑えて降板し、後は中継ぎ投手に任す方が、温存、中継ぎ投手に交代した後の相手打線の打撃、1イニングの質、など色々考えてもリスクは少ない。
 そのため、先発投手はイニング数を多く投げた方が良い。
 大瀬良大地は防御率2.62でありながら、イニングイーターとしての活躍を見せたため広島カープの投手陣は、より質のいいイニングを大瀬良大地から生み出せたと言っていい。

WHIP
 WHIPとは、「1イニングあたり何人のランナーを背負うか?」を数値化したものである。
 例えば中継ぎで1イニングを投げて被安打1与四球0に抑えれば、WHIP1.00が記録される。
 大瀬良大地はWHIP1.01あり、これはリーグ2位の好成績である。
 しかも、リーグ1位の菅野智之のWHIPは1.00であるため、菅野とほとんど差はないと言ってもいい。
 WHIPは1.10未満に抑えれば優秀、1.00前後であればエース格と呼ばれる。
 大瀬良大地の成績は間違いなくエースの成績であった。
 被安打の少なさやコントロールの良さなど、無駄なランナーを背負わなかったと言える。

K/BB
 K/BBとは奪三振数を与四球数で割ったもので、「1つの四球を与える間に何個の三振を奪えるか?」を表す指標である。主にコントロールの良し悪しを見るために使われる。
 大瀬良大地はK/BB 3.88を記録している。
 K/BBは3.50以上あれば優秀と言われる指標である。
 大瀬良大地は3.50を上回る成績を残しているため、優秀な成績であると言える。
 コントロールを示す指標であるため、WHIP同様、無駄なランナーを背負うことが少なかったと言える。

 そのため、防御率2点台の好成績を残したと考えられる。

FIP

 FIPとは、投手だけがコントロールできるものである被本塁打数、与四球数、奪三振数の3つの数字で算出される擬似的な防御率である。
 この指標の利点は、野手の守備に依存しないことである。
 野球は守る野手によって投球の内容が変わってくることがある。
 エラーとは違い、守備範囲の広い選手や狭い選手がいることは間違いなくあり、これらを考えて投球を評価するのは非常に難しい。
 そのためFIPは、投手の責任である被本塁打数、与四球数、奪三振数で簡単に防御率を決めてしまおうと考え出された指標である。
 防御率が悪くても、FIPが良ければ評価は高くなる。野手の守備への依存が比較的少なく、運というコントロールできない出来事を排除できるからだ。
 大瀬良大地はおよそFIP3.69という成績を記録した。
 FIPは3.00台になれば平均的であると言えるため、大瀬良大地のFIPは平均的な数字であったと言える。
 リーグ内で比較してみると、規定投球回数に到達した計8人の内、5位の成績である。
 比較するとそれほど良いとは言えない。
 これは大瀬良大地が被本塁打数リーグワーストの22本であることが原因であると考える。
 FIPは
被本塁打数、与四球数、奪三振数で算出される。
 そのため、三振を奪え、四球もそれほど与えない大瀬良大地だが、被本塁打が多いことが唯一の欠点であるとFIPによってわかる。
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まとめ
 ここまで大瀬良大地の2018年シーズンの成績を見てきたが、総括すると大瀬良大地は「本塁打を打たれやすい欠点はあるものの、三振がある程度奪え、四球もそれほど与えないコントロールを持ち、無駄なランナーを背負わない、比較的エース格に近い投手ではある」と言える。

 本記事の題目である「エース格か?」という疑問に関しては、本塁打を打たれやすいことを除けば問題なく「エース格である」と答えることができる
 まだ若い投手であるため、今後の活躍に期待したいところである。

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参考にしたサイト
1.Wikipedia
2.日本野球機構,NPB.jp
3スポナビ

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