野球を数字で見るブログ

本ブログで、「野球を数字で見る」面白さがわかります。 主に、日本プロ野球での成績を数字で見て考察します。 本ブログで扱うデータに関して、正確性は保証されておりません。本ブログの情報を元にデータを作成して起こる損害に対しまして、一切の責任を負いません。ご了承ください。

タグ:クライマックスシリーズ

はじめに
 クライマックスシリーズや日本シリーズはシーズンとは違う難しさがあることはわかっている。
 実際に日本プロ野球では2018年、その難しさが顕著に出た年だろう。
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西武とソフトバンク
 2018年シーズン、西武ライオンズは2位ソフトバンクホークスに6.5ゲーム差をつけてリーグ優勝を果たした。
 しかし、クライマックスシリーズはソフトバンクが4勝1敗で日本シリーズ進出を決めた。
 ソフトバンクはそのままセリーグから勝ち上がったセリーグ1位の広島カープを破り、日本一に輝いた。
 下克上と言われるが、西武ファンや広島ファンの方々は悔しい思いをしたに違いない。
 西武の辻監督はインタビューで涙したことは記憶に新しい。

ヤクルトと巨人
 同じくらい驚きなことは、巨人がヤクルトを下し、ファイナルステージに進出したことである。
 菅野智之のノーヒッターは11月になった今でも鮮明にファンの記憶に刻まれている。
 間違いなく今後も受け継がれていく記録であろう。
 
世界的チームでも難しい 
 名著であり、映画化もされた「マネーボール」で登場するオークランド・アスレチックスのGM、ビリービーンもプレーオフの難しさを語っている。
 ビリービーンは、チームをプレーオフまで導くことが仕事であって、そこから先は予測できないと語っている。
 つまり、短期決戦はまさに予測不能なのだ。
 現在行われている日米野球では第1試合、柳田悠岐のサヨナラホームランで決着するが、メジャーリーガーも本気で勝ちにきているため、普通ならば日本が簡単に負けていてもおかしくない試合であった。
 来日しているメジャーリーガーでスーパースターはモリーナくらいで、他はかなりの有望株や若手選手(アクーニャ、ソト、リアルミュートなど)である。
 ただ、短期決戦の難しさが出た試合をしていた。
 柳田悠岐が打ったのはパドレスのリリーフエースのイェーツという投手で、シーズン防御率は2.00台前半で、奪三振率10.00ほどある投手であった。
 ただ、明らかに球が浮いていたため、柳田悠岐に打たれる事態になった。
 ここが予測不能を引き起こす要因なのだろう。
 イェーツが出てきたから普段なら勝ちだと思っても急に制球を乱したりする。
 そのため、打たれる。

 数字では測りきれない領域に短期決戦があり、それをコントロールすることは非常に難しい。
 メジャーリーガーでも難しいのだ。
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最後に
 メジャーリーガーでも難しいことは当然日本人にも難しい。
 プレーオフで勝ち抜けるチームは運が良いと言ってしまえば、その通りなのかもしれない。
 コントロールすることのできない物事をコントロールすることが間違いなのかもしれない。
 「この投手が通用するか試したい」と思い、日米野球で通用しても、予測不能なオリンピックのような短期決戦において、いざ本番のオリンピックになれば制球難で大量失点してしまう可能性もある。
 そのため、日米野球で抑えたからと言って、世界で通用すると勘違いしてしまっては駄目である。
 これが本記事の題目である短期決戦の難しさなのだ。

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はじめに
 広島東洋カープの中継ぎ陣を支えた1人が、J・ジャクソンである。
 セリーグ制覇、そして日本シリーズ進出のキープレイヤーの1人であることは間違いないが、実際に活躍したと言えるのだろうか?
 本記事では、ジャクソンの2018年の投球成績を見て、どのような投手か考察する。
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成績一覧
 ジャクソンが2018年に残した主な成績は、登板48試合 3勝2敗 防御率2.76 ホールド数25 投球回数45.2イニングス  奪三振数48 WHIP1.49 奪三振率9.46 与四球率5.12 被本塁打6本 K/BB1.85 FIP4.50 である。
 全て並べてもわからないことが多いため、これから成績を順に説明していく。

防御率
 防御率は2.76であり、比較的良い成績を収めている。
 防御率のリーグ平均がおよそ4.11であるため、平均以上の成績を残した。
 チームメイトの一岡竜司の防御率が2.88であるため、一岡竜司よりも失点しにくい投手であると言える。

奪三振率と与四球率
 奪三振率は9.46を記録している。
 投手は投球回数以上の奪三振、つまり奪三振率9.00を上回れば優秀であると評価される。
 そのためジャクソンの9.46という数字は、非常に優秀な成績であると言える。
 「ピンチの場面でインフィールドに打球を飛ばさず、三振でアウトにできる能力を持っている」と数字を言葉に言い換えることができる。
 しかし、奪三振率は良いが、与四球率が非常に悪い。
 与四球率は5.12であり、最低2.50以下に抑えて合格点と言われる中、合格点の倍以上の四球を与えたことになる。
 これはコントロールが非常に悪いと言える。
 奪三振率と与四球率をわかりやすく表現すると「仮にジャクソンが9イニングスを完投した場合、三振は9個〜10個ほど奪えるが、四球を5個以上与えてしまうことになる。」
 そのため、コントロールが悪いことが大きな問題である。

WHIP
 WHIPとは、「1イニングスあたり何人のランナーを背負うか?」を表した指標である。
 例えば、中継ぎとして1イニングスを投げて被安打1無四球に抑えれば、WHIP1.00を記録する。
 ジャクソンの場合、WHIP1.49であり、悪い数字を残している。
 ジャクソンは1イニングを投げる時、大体1人〜2人のランナーを背負っていたことになる。

 エース格のWHIPは1.00前後になることが多い。

 例えば、大瀬良大地の場合、2018年のWHIPは1.01である。
 そのため、ランナーを背負う場面は大瀬良大地よりもジャクソンの方が多かったことになる。

 中継ぎ投手がランナー背負うことは、先発投手よりも苦しい場合が多い。
 先発が7イニングスを投げて、ジャクソンに1点差で交代したと仮定する。
 そうすると、交代した回に2人ほどのランナーを背負ってしまっては、致命的な失点を生みかねない。
 1点差という拮抗した場面では非常に苦しい投球になる。
 これは間違いなくコントロールが悪いことが原因である。
 ここでもコントロールが課題であると言える。
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K/BB 
 K/BBとは奪三振数を与四球数で割ったもので、「1つの四球を与える間に何個の三振を奪えるか?」を表す指標である。主にコントロールの良し悪しを見るために使われる。
 ジャクソンのK/BBは1.85である。
 K/BBは3.50を上回れば優秀と評価される。
 ジャクソンの成績は3.50を大きく下回っている。
 優秀とは言いがたく、良くない成績であると言える。
 この理由は明確である。
 ジャクソンの奪三振能力は素晴らしく、奪三振率9.46であり、奪三振率に関しては平均以上の成績を残している。
 しかし、コントロールに難があり、与四球率は悪く5.12であるため、三振を奪えても四球数が多くなり、それに伴ってK/BBが悪い成績になるということだ。
 やはり、ここでもコントロールの悪さが課題であると言える。
 

FIP
 FIPとは、投手だけがコントロールできるものである被本塁打数、与四球数、奪三振数の3つの数字で算出される擬似的な防御率である。
 この指標の利点は、野手の守備に依存しないことである。
 野球は守る野手によって投球の内容が変わってくることがある。
 エラーとは違い、守備範囲の広い選手や狭い選手がいることは間違いなくあり、これらを考えて投球を評価するのは非常に難しい。
 そのためFIPは、投手の責任である被本塁打数、与四球数、奪三振数で簡単に防御率を決めてしまおうと考え出された指標である。
 防御率が悪くても、FIPが良ければ評価は高くなる。野手の守備への依存が比較的少なく、運というコントロールできない出来事を排除できるからだ。

 ジャクソンはおよそFIP4.50という成績を記録した。

 チームメイトの一岡竜司のFIPは3.74であり、大瀬良大地のFIPは3.69である。
 これらと比較すると4.50という数字は良くない成績になる。
 ジャクソンのFIPが悪い理由も与四球にある。
 一岡竜司の与四球率は3.53
大瀬良大地の与四球率は2.03であり、ジャクソンの与四球率5.12よりも良い数字である。
 つまり、一岡竜司や大瀬良大地のFIPと、ジャクソンのFIPは、自己責任である与四球の多い少ないで差がついたと考えるのが自然な流れである。
 特に、一岡竜司とは奪三振率や被本塁打率はそれほど変わらない。
 そのため、一岡竜司との差は与四球でしかない、つまりコントロールで差がついたと言えるのだ。

まとめ
 ここまで、ジャクソンの成績について徹底解剖してきたが、総括するとジャクソンは、「奪三振能力は非常に高く、ピンチを三振で切り抜けられる能力は高いが、他のあらゆる指標において、コントロールが悪いことが理由に成績が悪化してしまった投手である」と言える。
 コントロールが課題の投手は多くいるが、ジャクソンは特に課題が大きい。
 そのため、本記事の主題であった「ジャクソンの投球ってどうなの?」に答えるとすれば、「コントロール難で不安定な投球だったよ」と答えることになる。
 ジャクソンは来年以降も広島カープにいる可能性はあるが、他球団へ投手陣の隙を与えかねない。

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参考にしたサイト
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はじめに
 中村晃の存在は、ソフトバンクホークスを支えていることは間違いない。
 本記事は、セイバーメトリクス 選手編(ソフトバンク) 中村晃の打撃(Part1)に引き続き、中村晃の2018年の成績を徹底解剖し、どのような打者であるか評価し、考察する。
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成績一覧
 中村晃の2018年シーズンの主な成績は、 
出場136試合 打席数580 打率.292 本塁打14本 打点数57 出塁率.369 OPS.804 BABIP.312 wOBA.351 wRAA 16.14 である。

wOBA 
 wOBAとは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているか」ということを評価する指標である。
 つまり、wOBAが高ければ高いほど得点に絡む能力が高いと言える。
 中村晃は2018年シーズン、およそwOBA.351を記録している。
 wOBAは平均が.320〜.330ほどになるのが一般的であり、2018年シーズンのパリーグ平均がおよそ.317であるため、中村晃の成績は平均以上の成績であると言える。
 つまり、中村晃はwOBAで見ると「得点に絡む能力は平均以上である」と言える。

wRAA
 wRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 wRAAが高ければ高いほど、当然チームの得点に大きく貢献したと言える。
 中村晃はおよそwRAA 16.14を記録している。
 つまり、平均的な打者が中村晃と同じ580打席に立った場合と比べ、中村晃はおよそ16点の得点をチームにもたらしたと言える。
 wRAAは10.00を上回れば平均以上の成績であるとされている。
 つまり、ここでも中村晃は「平均以上に得点を稼いだ打者である」と言える。

BABIP
 BABIPとは簡単に言えば「ホームランゾーン以外に打球が飛んだ時の打率」である。
 BABIPは運との相関が強い指標である。
 セイバーメトリクスでは本塁打以外のヒットは運の要素が強いと考える。それを特に示すのがBABIPである。
 ボテボテの内野安打でも、快心の二塁打でも打率は変わらないだろう。
 そしてどちらのヒットにしろBABIPは上がる。
 快心のあたりでもボテボテでも結局はヒット。それがBABIPの示す大きな要素だ。

 つまり、運で打った打球も技術で打った打球も一括りにして、数字にし、それの高い低いで運が良いか悪いかを判断する。
 中村晃は、BABIP.312を記録している。
 BABIPは.300を上回れば運が良く、下回れば運が悪いと評価される。
 中村晃のBABIPはほぼ.300であり、それほど運に左右されなかったと言える。
 比較するならば、広島カープの丸佳浩はBABIP.352であるため、少なくとも丸佳浩よりは運に左右されなかったと言える。
 それほど運に左右されなかったということは、「2018年シーズンの成績が中村晃の本来の打撃能力である」と言えるかもしれない。
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まとめ
 第一部と第二部の二部構成で中村晃の成績を評価してきたが、総括すると、中村晃は「ミート力、選球眼、長打力、得点に絡む能力、全てにおいて平均以上の打者である」と言える。
 日本シリーズでは派手な活躍をまだ見せていない渋い打者ではあるが、実はあらゆる能力が平均以上であり、目立ってもおかしくない選手であると考える。

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