野球を数字で見るブログ

本ブログで、「野球を数字で見る」面白さがわかります。 主に、日本プロ野球での成績を数字で見て考察します。 本ブログで扱うデータに関して、正確性は保証されておりません。本ブログの情報を元にデータを作成して起こる損害に対しまして、一切の責任を負いません。ご了承ください。

タグ:人的補償

はじめに
 読売ジャイアンツから広島カープ丸佳浩の人的補償として移籍した長野久義
 巨人ファンからすると衝撃は大きいが、広島カープへの移籍が決定した以上は嘆いていても仕方がない。
 本記事では「広島カープに移籍した長野久義はどんな選手か?」「もう一度輝くことができるのか?」「成績はどれくらいなものか?」ということについて述べていく。 

スポンサーリンク
長野久義の経歴
 長野久義は学生時代、日本大学の野球部に所属していた。東都大学野球での通算成績は290打席に立ち、打率.293 本塁打10本の活躍を見せ、2006年のドラフト会議で北海道日本ハムファイターズにドラフト4位で指名を受けるも、巨人愛が強く、入団を拒否した。
 その後、長野久義は、本田技研に入社し、Honda硬式野球部に所属していた。
 2008年、千葉ロッテマリーンズからドラフト2位で指名されるも、ここでも入団を拒否し、巨人愛を貫いた。
 結果的に2009年のドラフト会議で巨人が1巡目指名をし、晴れて巨人に入団することになった。
 2010年にプロデビューするが、ドラフトを2度拒否したため、日本プロ野球では珍しい当時26歳の高年齢ルーキーという異色の経歴を持つ。
 鳴り物入りで巨人に入団したため、プレッシャーがあると考えられていたが、1年目に459打席に立ち、打率.288 出塁率.330 本塁打19本 OPS.821の活躍を見せ、2010年の新人王に輝く。(OPSとは、「出塁率長打率」で算出される数字で、得点との相関が、打率や出塁率よりも高い指標である。)
 その後、2011年には低反発で飛距離が出ないとされる統一球の影響を感じさせない活躍をして、打率.316で首位打者に輝く。このシーズンのOPS.847はリーグ1位であった。
 2016年には選手会長を務めるまでになった一方、2014年を最後にOPS.800にも満たない成績を残し続け、活躍の幅を少しずつ減らしていった。

 ここまでが長野久義のザックリとした経歴であるが、2019年シーズンに35歳を迎える大ベテランであるため、もう一度輝くことは難しいのではないか?と考える人もいる。  
 

打撃成績を見る

 長野久義は35歳を迎える大ベテランであるが、2014年以降、OPSは.800以下の成績しか収めていない。
 しかし、2018年シーズンは長野久義の復調を感じさせるシーズンであった。
 その復調したと思わせる打撃成績を3つ見ていこうと思う。
 

2018年の復調1 打率と出塁率
 2018年シーズン前までの打率を見てみると、2015年が最も悪く.251であり、2016年では.283で若干盛り返しを見せたが、2017年は.261という低打率であった。
 しかし、2018年シーズンは打率.290という成績を残し、2015年以降で1番良い成績を収めた。
 出塁率に関しては2018年シーズンに.359という成績を残し、これは長野久義の9年間のプロ生活の中で、3番目に高い成績を残している。
 出塁率は”アウトにならない確率”であるため、2018年シーズンは例年よりも繋ぐ打撃をできたと言っていい。 
 
本塁打は13本であり例年とほぼ変わりないが、打率と出塁率と出塁率は復調したと言っていい。
 広島カープに入団後は「この打率と出塁率を維持できるか?」ということが広島カープ4連覇の鍵になるかもしれない。 


2018年の復調2 OPS
 OPSとは、”出塁率+長打率”で算出される成績であり、得点との相関が打率、出塁率、長打率よりも高い指標である。
 つまり、OPSが高ければ高いほど”得点に絡む能力”が高いと言える。
 長野久義はOPS.792であった。
 この成績は例年と同じ水準の成績であると考えていたが、2017年シーズンのOPSが.755であり、2018年シーズンが.792であるため、40ポイントほど成績をあげたことになる。
 この成績も2015年以降の成績の中で最も良い成績である。
 これは打率が良くなったために長打率もある程度復調したことと、9年間のプロ生活の中で3番目に良い出塁率を残せたことが大きな要因である。
 そのため、2018年の復調1で述べたことと関係していることになる。
 純粋にヒットを打つ能力と繋ぐ打撃により、”得点に絡む能力”が向上したと言える。

2018年の復調3 wRAA
 wRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 もちろんwRAAが高ければ高いほど、チームの得点に大きく貢献したと言える。
 長野久義はおよそwRAA 10.02を記録している。
 つまり、平均的な打者が長野久義と同じ426打席に立った場合と比べて、長野久義はチームの得点をおよそ10点増やしたことになる。
 元チームメイト、巨人の4番打者の岡本和真がおよそwRAA 33.17であるため、その差は歴然としているが、前年である2017年の長野久義のwRAAがおよそ6.00であるため、明らかに2018年シーズンの方が打撃が良かったと言える。

スポンサーリンク
まとめ
 ここまで、ザックリとした経歴と3つに分けて長野久義の復調したポイントを見てきた。
 例年以上にチームの得点に貢献できたことがわかったと思う。

 そんな長野久義が広島カープに移籍することが決まり、巨人の外野手は丸佳浩1強のチームになった。
 長野久義の生産性を維持することができれば広島カープの4連覇は夢ではない。
 はじめに述べた、「長野久義はもう一度輝くことができるか?」というのは、まだわからない部分である。だが復調の兆しはある。
 巨人は丸佳浩を獲得したものの、長野久義の生産性を手放したことによってリーグ優勝を逃す可能性もある。
 そう考えると、リーグ優勝を争うであろう読売ジャイアンツ、広島カープ、東京ヤクルトスワローズ横浜DeNAベイスターズのどのチームが優勝するか?という疑問のキーポイントは「丸佳浩の打撃」と「長野久義の生産性の維持」なのかもしれない。
 この2人の成績によっては、巨人も広島カープも優勝を他のチームに明け渡す可能性もあると考える。


関連記事



参考にしたサイト
記事終了


はじめに
 長野久義読売ジャイアンツから広島カープ丸佳浩人的補償で移籍することになった。巨人ファンからすると、内海哲也の移籍と同レベルでの衝撃であると考える。
 本記事では、「なぜ広島カープは長野久義を獲得したのか?」「なぜ読売ジャイアンツは長野久義をプロテクトしなかったのか?」について述べていく。
スポンサーリンク
人的補償の予想
 過去に、本ブログでは人的補償で広島カープへ移籍する選手の予想をしたことがある。
 その記事では、捕手であれば宇佐美慎吾を獲得する可能性があるが、可能性は低いことを述べた。
 投手では吉川光夫など、左投手不足の広島カープにとっては有益である選手を獲得するだろうということも述べた。
 そして外野手は、陽岱鋼立岡宗一郎のどちらかを獲得するだろうと予想した。
 しかし、まさかの長野久義がプロテクト漏れをしているとは想像できず、正直驚いている。

なぜ広島は長野を取ったか?
 なぜ広島カープは長野久義を獲得したのか?という問いに答えるとすれば、シンプルに丸佳浩の穴を埋めるためである。
 長野久義は2018年シーズンに426打席に立ち、打率.290 出塁率.359 OPS.792 wRAA10.02を記録している。
 OPSとは「出塁率+長打率」で算出される数字であり、得点との相関は打率出塁率よりも高いことで知られている。
 また、wRAAとは「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 もちろんwRAAが高ければ高いほど、チームの得点に大きく貢献したと言える。
 長野久義はおよそwRAA 10.02を記録している。
 つまり、平均的な打者が長野久義と同じ426打席に立った場合と比べて、長野久義はチームの得点をおよそ10点増やしたことになる。
 このwRAAは丸佳浩の場合、2018年シーズンにおよそ60.82を記録しているため、長野久義と比べると、圧倒的に丸佳浩の方が得点に貢献したと言えるが、丸佳浩の成績が良すぎるだけであり、長野久義の成績も平均以上である。
 よって丸佳浩の穴を埋めるためには、年俸2億2000万円という高額な長野久義を獲得してもある程度は埋めることができる。(もちろん完全ではないため、広島カープのチームの得点力は下がるが)
 また、丸佳浩の2018年シーズンの広島カープが支払った年俸は推定2億1000万円であると言われており、長野久義とほとんど変わらない。
 そのため、丸佳浩が広島カープから退団したために発生した資金の余裕を長野久義に当てることができるため、獲得に動いたと考える。

 このような理由で広島カープは長野久義を獲得したのだろう。

なぜ巨人は長野を放出したか?
 巨人ファンからすると、長野久義の放出は想定外であり、衝撃的なものである。
 私も長野久義は必ずプロテクトされると考えており、実際に過去の記事で丸佳浩に次ぐ第2の外野手として2019年シーズン、巨人に大きく貢献してくれるだろうと考えていた。
 しかし、巨人はなぜか長野久義をプロテクトしなかった。
 その理由はいくつか考えられるが、大きな要素は年齢的な問題であろう。
 長野久義は2019年シーズンで35歳を迎える大ベテランである。
 一般的に35歳以降の選手はパフォーマンスが低下すると言われている。(メジャーリーグの統計結果の1つ)
 そのため、丸佳浩のために若手外野手を放出を防ぐため、若手外野手をプロテクトしてベテランの長野久義はプロテクトしないという結論に至ったのだろう。
 また、年俸2億2000万円の選手はプロテクトしなくても取られない、そういう考えがあり、見通しが甘かったのだろうと言えると思う。

納得できない点
 巨人ファンからすると、長年の功績と2018年の成績を考えれば、長野久義という戦力をプロテクトしないことに納得できないことは確かである。
 内海哲也を西武ライオンズへ人的補償として放出したとき、客観的に成績を見るとプロテクトされないと考えてもおかしくはなかった
 しかし、長野久義は2018年の巨人の外野陣の中で最も好成績を残した選手であり、いくら年俸が高くても人的補償で取られる可能性を考えた場合、必ずプロテクトするべき選手であった。
 多くの巨人ファンは明らかに納得のいかない出来事である。
 また、陽岱鋼は不良債権であることは記事で述べたことがある。
 陽岱鋼の年俸は推定3億円であり、2019年から2021年までの契約が残っている。
 陽岱鋼よりも成績が良いのが長野久義である。その長野久義を陽岱鋼よりも低い年俸である2億2000万円で契約するということはあまりにもお粗末であると考える。
 プロテクトリストは公開されていないため、推測になるが、陽岱鋼と長野久義の両方がプロテクトされていないと仮定した場合、成績が良くて年俸が安い長野久義を獲得しようとするのが当たり前であろう。
 巨人のフロントは見通しがあまりにも甘いと言っていい。

スポンサーリンク
まとめ
 ここまで、「なぜ広島カープは長野久義を獲得したのか?」また「巨人はなぜ長野久義を放出したのか?」について述べてきた。
 長野久義は巨人のフロントが思っている以上に良質な戦力である。
 見通しの甘さが仇となったと言っていい。
 多くの巨人ファンは衝撃を受け、ファンを減らす傾向に巨人は進んでいると考える。
 これ以上、ファンを減らし、アンチ巨人を増やすようなことをしない方が良いと考える。 

関連記事



参考にしたサイト
記事終了


はじめに
 FAで、読売ジャイアンツは炭谷銀仁朗丸佳浩を獲得し、阪神タイガースは西勇輝を獲得、楽天イーグルスが浅村栄斗を獲得したことは記憶に新しい。
 そして最も記憶に残ることは巨人から西武ライオンズへの人的補償による内海哲也の移籍であろう。これは巨人ファンからすれば衝撃的な話であった。
 この人的補償は理にかなっている部分とそうでない部分がある。
 本記事では、いくつかの人的補償の穴となっているところ、欠点、そして解決案について述べていく。
スポンサーリンク
人的補償とは?
 そもそも人的補償とは、簡単に言うと選手Aがフリーエージェント(FA)で移籍した球団から、選手Aを放出した球団に選手Aの獲得の対価として何人かの選手を提示して、好きな選手を差し上げる制度である。(詳細:Wikipedia
 かなり簡単に述べたため、公平性が保たれていると感じるかもしれないがいくつかの欠点がある。以下に3つの欠点を述べる。
 

欠点1 欲しい選手がいない
 西武ライオンズが楽天イーグルスから浅村栄斗を獲得した際、欲しい選手がおらず、金銭の譲渡で浅村栄斗のFA移籍は収束した。
 しかし、本当は現在広島カープで勝利の方程式を担っている一岡竜司のように、掘り出し物を探すか、再起可能で低年俸のベテラン選手を獲得し、主力を担ってもらうことが望ましいだろう。
 人的補償という名だけの補償で、結局は欲しい選手は全てプロテクトされていることが一般的である。
 日本の球団はメジャーリーグと違い、抱えている選手が少ない。
 そのため、日本球界においてプロテクト漏れした選手の中から人的補償で掘り出し物を探すのは非常に難しい。一岡竜司は奇跡的な話である。
 これが1つ目の欠点である。

欠点2 プロテクト外し
 人的補償プロテクトの枠は28名と決まっている。
 FAで選手を獲得した球団は、28名をプロテクトし、プロテクト漏れをした選手を放出するという仕組みになる。
 しかし、資金豊富な巨人やソフトバンクなどの人気球団は一度自由契約にして、人的補償を決定後に再契約することも可能である。
 良い例が上原浩治との再契約である。
 これは上原浩治に非はないのであるが、巨人がプロテクトできる選手を多くするために、一度上原浩治を自由契約にして28人の選手をプロテクトし、人的補償が決定した後に再契約したと考えられてもおかしくはない。
 これは2つ目の欠点である。

欠点3 金銭面
 巨人や阪神、ソフトバンクといった球団はFAで選手を取りやすい。
 巨人の場合は丸佳浩を獲得し、5年で25〜35億円の契約であると言われている。
 ソフトバンクも過去に内川聖一などを獲得した。
 資金力のある球団が強くなるのは良いことなのだが、広島カープや横浜DeNA、オリックスバファローズなどの必ずしも資金力があるとは言えない球団は、FAでの放出を呼び止めることは困難になる。
 そのため、人的補償で選手を獲得するのは理にかなっていると言えるが、巨人や阪神、ソフトバンクなどの球団に所属していた選手となると、その人的補償の選手の年俸が高いという問題点が1つある。
 例えば、内海哲也が炭谷銀仁朗の人的補償で西武ライオンズへ移籍したが、内海哲也の年俸は推定1億円、炭谷銀仁朗の西武ライオンズ時代の年俸もおよそ1億円であり、非常に似通った部分がある。
 ただし、これは巨人が炭谷銀仁朗を欲したが故の雑なトレードであり、西武ライオンズが内海哲也を必ずしも欲したとは考えにくい。利得関係が良いとは言い切れない。
 西武ライオンズが金銭補償を求めた場合、炭谷銀仁朗の場合、前年俸の80%の8000万円を獲得することができるが、8000万円では6番や7番打者を打つような選手の年俸と変わりない。
 8000万円より、実績のある内海哲也を獲得したと言えるが、西武ライオンズの望んだカタチと言えるかは定かではない。
 ここから、もし球団の資金格差が広がり、主力と若手はプロテクトされ、残された選択権は陽岱鋼のような不良債権の選手となった場合、利得関係としては資金が豊富な球団が強いと間違いなく言える。
 これは3つ目の欠点である。


解決案
 不満を言うだけならば誰にでもできる。そのため本記事では不満だけではなく、解決案を1つ述べてみる。
 この不公平を解消するための解決案は、
ドラフト制度の改正である。
 過去に記事でドラフト制度の問題点について述べたことがあるが、メジャーリーグではFA移籍の対価としてドラフト権の譲渡が一般的である。
 メジャーリーグは前年の勝率の低い順に好きな選手を指名することができる。
 例えば2018年シーズンの西武ライオンズのチーム勝率は12球団1位の.624であり指名権は最下位の12位となるが、巨人の場合、2018年シーズンは真ん中あたりの全体7位指名である。全体7位指名を、先にFA移籍の公示をした西武ライオンズへ人的補償ではなくドラフト権を譲渡するというカタチを取れば、「巨人に欲しい選手がいない場合」の選手不足の不満、「プロテクト外し」によって生じるプロテクトの問題、「巨額の金銭」という資金的な問題を全く別の角度から根本的に解決し、次のドラフトで好きな選手を選びやすくなり、あれこれ悩まずに済み、人的補償の煩わしい欠点を非常にシンプルに解決できると考える。
スポンサーリンク
まとめ
 ここまで人的補償について、欠点とその解決案について述べてきた。
 かなり簡単に述べてきたため、綻びはあるかもしれないが、欠点が多い制度であることは変わりない。
 本記事ではあえてファンとして述べたものではなく、野球界全体の利得に関わることを述べたのは、感情的になると、俯瞰して物を見ることができないからである。
 日本プロ野球は今後、この問題をどのように解消していくのか、もしくは解消できずズルズルと現在の制度を保つのか、今後の展開に注目していきたい。
  

関連記事


参考にしたサイト
記事終了


このページのトップヘ