野球を数字で見るブログ

本ブログで、「野球を数字で見る」面白さがわかります。 主に、日本プロ野球での成績を数字で見て考察します。 本ブログで扱うデータに関して、正確性は保証されておりません。本ブログの情報を元にデータを作成して起こる損害に対しまして、一切の責任を負いません。ご了承ください。

タグ:埼玉西武

はじめに
 2018年シーズンで、松井稼頭央が現役を引退した
 20世紀から活躍していた名打者の引退である。
 本記事では、そんな松井稼頭央の全盛期の成績を振り返る。
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キャリアハイ
 様々な意見があると思うが、松井稼頭央のキャリアハイは2002年であると思う。
 シーズン最多安打、最多二塁打、最多三塁打を記録し、トリプルスリーも記録している。

 2002年の松井稼頭央の主な成績は、出場試合数140試合 打席数651 安打数193 打率.332 本塁打36本 打点数87 盗塁数33 出塁率.389 OPS1.006 であった。
 この成績を一目見ても、まさに最強の遊撃手であったと言える。


OPS
 特に光る成績はOPSだろう。
 OPSとはセイバーメトリクスの指標の1つで、"出塁率+長打率"で算出される率である。
 その数値は得点との相関性が非常に高く、得点との相関性は高い順にOPS>長打率>出塁率>打率という関係があり、OPSが高い選手ほど得点に絡む確率が高いと言える。
 OPSは.900を超えたらスーパースター、1.000を超えたらMVP級であるとされる。

 松井稼頭央はOPS1.006を記録し、まさにMVP級の活躍であった。
 ショートというポジションは守備負担が大きく、打撃は二の次であることが多いが、ショートでもOPS1.000以上を打てると証明したのが松井稼頭央であった。
 これほどまでのショートは今はいない。巨人の坂本勇人でもこれほどの成績を残すのは難しいと考えている。

脚力 選球眼 長打力
 松井稼頭央はOPSだけでなく、脚も速かった。33盗塁を記録するほど、脚が速く、盗塁のチャンスを作るための出塁率も.389であることから、チャンスメーカーであったことは間違いない。
 それだけに留まらず、本塁打36本を記録している。チャンスメーカーとしての役割だけでなく、一発で試合を決める能力も持ち合わせていた。
 本塁打の数も凄いのだが、二塁打と三塁打の数もその年のリーグ1位である。つまり、チャンスメークを盗塁だけでなく、長打でも行えるほどの選手であった。

wOBA
 wOBAも凄い成績を記録している。
 wOBAは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているのか?」ということを評価するセイバーメトリクスの指標である。
 一般的に平均が.320〜.330になる指標であるが、2002年の松井稼頭央はおよそwOBA.423を記録している。
 この数字は同じショートというポジションの西岡剛のキャリアハイであるwOBA.398と比較しても、圧倒的な差をつけている。

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まとめ
 最後に、総括すると松井稼頭央のキャリアハイは「盗塁、二塁打、三塁打でチャンスメイクをし、さらには自らの本塁打で仕留めることもできる選手であり、セイバーメトリクスの指標で計測してもMVP級の活躍であった」と言える。 
 これほどまでのショートは今までいなかった。これから現れるとしても相当先の話になると考える。

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はじめに
 秋山翔吾がメジャーリーグ移籍の意向があることが報じられている。
 確かに素晴らしい打者であり、2015年にはシーズン最多安打記録の216本のヒットを放った。 

 本記事では、秋山翔吾の2018年シーズンの成績を見て、どれほど凄い打者なのかを評価していく。
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打率 本塁打 打点 
 打率.323 本塁打24本 打点数82は十分な成績であろう。
 打点数は運の要素が非常に強いため、それほど気にすることはないが、打率.323で2年連続で3割以上をマークし、本塁打24本は最も本塁打を放った2017年の25本に限りなく近い。
 2018年の秋山翔吾は相変わらずの安打製造機としての活躍をしていた。
 本塁打も打てるため、1番打者ではなく2番や3番に置いても良い活躍を見せられると考える。

出塁率とOPS
 出塁率.403 OPS.937という成績も無視できる成績ではない。(OPSとは「出塁率+長打率」で算出される指標であり、得点との相関は打率よりも高い。)
 出塁率はリーグ4位の成績である。
 出塁率は安打と四球の要素があり、四球を選ぶ選球眼も反映される。

 「出塁率=アウトにならない確率」であるため、秋山翔吾はリーグで4番目にアウトになりづらい打者であったと言える。
 西武ライオンズの打線の繋がりを考えたとき、秋山翔吾のアウトにならない確率は非常に良い働きをしていたと言える。
 OPSは.900以上でスター選手と言われるため、秋山翔吾のOPS.937はまさにスター選手の成績であり、例年ならばMVPを取っても良いほどの好成績である。
 OPSもリーグ4位であるため、得点との相関を考えてOPSだけを見ると、「リーグで4番目に得点に絡む打撃をした打者」と言える。
 

wOBAとwRAA
 ここで聞き馴染みのないwOBAとwRAAを見てみる。
 wOBAとは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているか」ということを評価する指標である。
 つまり、wOBAが高ければ高いほど得点に絡む能力が高いと言える。
 秋山翔吾はwOBA.404を記録している。
 wOBAは平均が.320〜.330になる指標であるため、秋山翔吾は平均を大幅に上回るほど得点に絡む打撃をしたと言える。
 西武ライオンズで比較すると、浅村栄斗がwOBA.387であるため、浅村栄斗よりも得点に絡む活躍をしたと言える。 

 そしてwRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 もちろんwRAAが高ければ高いほど、チームの得点に大きく貢献したと言える。
 秋山翔吾はおよそwRAA 46.55を記録している。
 つまり秋山翔吾は、平均的な選手が同じ685打席に立った場合と比べて、およそ46点~47点もの得点を増やすことができたということである。
 浅村栄斗で比較すると、wRAAがおよそ36.28であるため、秋山翔吾は浅村栄斗よりも得点を増やすことができたと言える。
 wRAAは40.00を上回るとMVP級と称されるため、秋山翔吾はここでもMVPを取っても良いほどの好成績であったと言える。
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まとめ
 ここまで、秋山翔吾の主な成績を見てきたが総括すると、秋山翔吾は「安打を打つ能力、選球眼、長打力、得点に絡む能力、全てにおいてMVP級の活躍をした打者である」と言える。
 2018年シーズンは、チームメイトの山川穂高の台頭によりMVPを受賞することはできなかったが、浅村栄斗よりも良い成績を残していた。
 メジャーリーグ移籍の意向があり、来シーズンオフがラストチャンスであると本人は語る。
 その夢が叶い、メジャーリーグで活躍する日を待ち望んでいる。

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はじめに
 パリーグのMVPを獲得した山川穂高は凄い選手であることは言うまでもない。
 浅村栄斗や炭谷銀仁朗がFAで移籍したが、山川穂高の成績を見れば、西武ライオンズにはまだ望みはあると思える。
 2018年シーズン、西武ライオンズがパリーグ優勝を果たした最も大きな要因は、山川穂高の台頭である。

 本記事では、山川穂高の2018年シーズンの主な成績を考察し、その凄さを見ていく。
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打率 本塁打 打点
 打率.281 本塁打47本 打点数124という成績は、同じ西武ライオンズの中村剛也を彷彿とさせる。
 打率は特別高い方ではない。
 パリーグの規定打席に到達している29人の中で11位の成績である。
 ただ、中村剛也の全盛期も同じように打率3割弱でありながら、40本塁打100打点以上をマークするタイプであった。
 そのため、中村剛也二世と言われている理由が非常にわかる。
 本塁打47本はリーグトップであり、打点数124は同じ西武ライオンズの浅村栄斗に次いでリーグ2位である。
 スラッガーとして覚醒したことが本塁打と打点からも非常にわかる。

出塁率
 山川穂高は出塁率.396を記録し、この成績は29人中リーグ5位の成績である。
 打率はリーグ11位にも関わらず、出塁率はリーグ5位に位置している。
 出塁率は「打率と四球数」でほぼ決まる。
 そのため打率がそれほど高くない山川穂高は、いかに多くの四球を選んだか、ということが非常によくわかる。
 実際に四球数は88個であり、これはリーグ2位の成績に当たる。
 本ブログでは何度も引用したものではあるが、名著であり、映画化もされた「マネーボール」の言葉を借りれば、

 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。

 と言われている。
 「マネーボール」の言葉通りに言えば、山川穂高は、選球眼が良く”ストライクゾーンをコントロールする能力”が非常に高いと言える。
 そのため、山川穂高は
”ストライクゾーンをコントロールする能力”が非常に高い、つまり自分のストライクゾーンがよくわかっていると言える。
 この能力は、出塁率で単純に考えると、リーグ5番目に良いと言える。


OPS
 OPSとは、「出塁率+長打率」で算出される成績であり、得点との相関が打率や出塁率、長打率よりも高い、セイバーメトリクスの指標の1つである。
 つまり、OPSが高ければ高いほど”得点に絡む能力”が高いと言える。
 山川穂高は、
OPS.985を記録している。
 この成績は、ソフトバンクの柳田悠岐に次いでリーグ2位である。
 純粋にOPSだけを見て、得点との関係を考えるならば山川穂高は、「リーグで2番目に得点に絡む能力が高い」と言える。
 OPSは.900を上回ればスター選手であり、1.000を上回ればMVP級の選手と評価される。
 そのため、山川穂高の成績は、MVP級に非常に近い成績を残し、MVPを受賞した。文句なしの成績である

wRAA
 wRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 wRAAが高ければ高いほど、当然チームの得点に大きく貢献したと言える。
 山川穂高はおよそwRAA 53.04を記録している。
 つまり山川穂高は、平均的な打者が同じ647打席に立った場合と比べて、およそ53点もの得点をチームにもたらした。
 この成績は非常に良い成績である。
 wRAAは一般的に20.00以上で非常に良いとされ、40.00以上でMVP級の成績であるとされる。
 山川穂高の53.04MVP級の成績を余裕を持ってクリアしている。
 同じ西武ライオンズの浅村栄斗がおよそwRAA36.28であるため、 比較しても、いかに山川穂高が得点に絡む活躍をしたか、がよくわかる。

BABIP
 BABIPとは簡単に言えば「ホームランゾーン以外に打球が飛んだ時の打率」である。
 BABIPは運との相関が強い指標である。
 セイバーメトリクスでは本塁打以外のヒットは運の要素が強いと考える。それを特に示すのがBABIPである。
 ボテボテの内野安打でも、快心の二塁打でも打率は変わらないだろう。
 そしてどちらのヒットにしろBABIPは上がる。
 快心のあたりでもボテボテでも結局はヒット。それがBABIPの示す大きな要素だ。

 つまり、運で打った打球も技術で打った打球も一括りにして、数字にし、それの高い低いで運が良いか悪いかを判断する。
 山川穂高は、BABIP.271を記録している。 
 BABIPは、.300を上回れば運が良く、下回れば運が悪いと一般的に評価される。
 山川穂高の場合、.300を大きく下回っているため、運が悪かったと言えるのである。
 これをどう捉えるかは人によって違うと思う。
 私の場合、2018年シーズンにOPSやwRAAといった指標で好成績を残したにも関わらず、運が悪かったというのは非常に明るい要素であると考える。
 なぜならば、運に左右されなかった場合をBABIP.300とするため、山川穂高の
BABIP.271BABIP.300まで持ってきた場合、更に良い成績を残すことができるからである。
 山川穂高のポテンシャルはまだ完全に開花していないことをBABIPが示している。
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まとめ
 ここまで、山川穂高の2018年シーズンの成績を評価してきたが、総括すると山川穂高は「長打を打つ能力が非常に高く、選球眼にも優れており、それらに伴った得点に絡む能力が非常に高い。そして、まだ完成型の選手ではなく、好成績であってもポテンシャルが残っている選手である」と言える。
 山川穂高の凄さは本記事でわかったと思う。

 まさにMVPに相応しい成績を残し、浅村栄斗よりも圧倒的に上の成績であった。
 今後、西武ライオンズのみならず日本球界を背負っていく選手であることは間違いなく、その前振りとしてMVPを受賞したと言ってもいい。

関連記事 


参考にしたサイト,書籍
1.スポナビ
2.マイケル・ルイス著 マネーボール 
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