野球を数字で見るブログ

本ブログで、「野球を数字で見る」面白さがわかります。 主に、日本プロ野球での成績を数字で見て考察します。 本ブログで扱うデータに関して、正確性は保証されておりません。本ブログの情報を元にデータを作成して起こる損害に対しまして、一切の責任を負いません。ご了承ください。

タグ:日本プロ野球

はじめに
 2018年シーズンの横浜DeNAベイスターズは新人王の東克樹頼りの先発陣であった。
 しかし、2018年ドラフト1位で即戦力である東洋大学の上茶谷大河を指名し、獲得することに成功した。
 本記事では、横浜DeNAに入団する上茶谷大河投手の成績を見て、どのような投手なのか、考察していく。
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勝敗数と防御率
 上茶谷投手の2018年東都大学野球の春季リーグでの成績は、先発投手として10試合に登板し、6勝2敗 防御率2.29である。
 これは先発投手として70.2イニングスを投げ、完投2回を含んだ成績であるため、2018年の上茶谷大河投手は勝敗数、防御率において比較的優秀な成績を残していると言える。

奪三振率と与四球率
 上茶谷投手の奪三振率はおよそ11.08であった。
 そして、与四球率はおよそ2.17であった。
 この奪三振率と与四球率は無視できない好成績である。
 奪三振に関しては、イニング以上の奪三振、つまり奪三振率9.00を記録できれば優秀とされる。
 さらに、与四球率は2.50未満で優秀とされる。
 上茶谷投手の奪三振率11.08与四球率2.17は「仮に9イニングスを完投した場合、三振を11個ほど奪え、四球数も2個ほどしか与えない投球をする」と評価できる。
 レベルの高い大学野球においても非常に優秀な成績を収めていると言える。

WHIP
 WHIPとは、「1イニングあたり、何人のランナーを許したか?」を示す指標である。
 WHIPは1.00前後がエース級、つまり1イニングに1人のランナーを許すだけということがエースの成績なのである。

 上茶谷投手のWHIPはおよそ0.91であった。
 文句の付け所がない成績である。
 レベルの高い大学野球において、無駄なランナーを背負うことが少ない投手と評価でき、これは良い防御率を残せた要因の1つと考えていい。

K/BB
 K/BBは奪三振数を与四球数で割った値のことで、「1つの四球を与える間に何個の三振を奪えるか?」を表す。
 上茶谷投手のK/BBは5.12であり、3.50で優秀とされるK/BBの基準を上回っている。
 K/BBは主にコントロールを評価するために用いられる。
 与四球率も好成績であるため、コントロールは非常に優れていると言える。
 そのため、上茶谷投手はコントロールが良く、球の速い本格派である。
 非常にレベルの高い投手である。
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まとめ 
 ここまでを総括すると、上茶谷投手は「四球による無駄なランナーを出さない優れたコントロールを持ち、さらに平均球速以上の直球で三振を多く奪える、非常に完成された先発投手」と言える。
 大学野球で、これほどまで完成した投手はそれほどいないであろう。
 特に同じ東洋大学の甲斐野投手と比較しても良い投手である。
 横浜DeNAベイスターズは非常に良い投手を獲得し、上茶谷投手は来年即一軍の可能性は非常に高いと考える。


関連記事



参考にしたサイト
記事終了


はじめに
 千葉ロッテマリーンズの2018年のドラフト1位選手である大阪桐蔭高校の藤原恭大。
 その卓越した打撃で、大阪桐蔭高校の春夏連覇の原動力となった。
 本記事では藤原恭大が出場した大きな大会、「第100回夏の甲子園」を含む7大会の成績を元に、評価、考察していく。

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打率
 まずは基本的な打撃指標である打率を見てみる。
 藤原選手は114打席に立ち、打率.352という成績を残している。
 高校生として、ミートポイントの広い金属バットを使用しての成績ではあるが、.350を超える成績はそうそう残せるものではない。
 まさに四番にふさわしい成績である。
 第100回夏の甲子園では、打率.462を記録するなど、やはりミート力のある四番打者という印象が強く残る。

出塁率
 次に出塁率を見ていく。
 出塁率は、打率に対してどれほど四球を選ぶことができるかを示す指標になる。
 一般的にプロ野球では出塁率.400を越えればスター選手に近い成績となる。
 藤原選手の場合、114打席立った出塁率は.386であった。
 ここに、藤原選手の弱点があると考える。
 名著であり、映画化もされたマネーボール」の言葉を借りれば、
 
ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。
 であると言われている。

 藤原選手の場合、打率に対して出塁率がそれほど高くない。
 打率と出塁率の差がそれほどなく、四球をあまり選ばないのだ。
 セイバーメトリクスではIsoDという言葉を使って、IsoD=(出塁率–打率)で評価することが、時々ある。出塁率と打率の差を算出している式である。
 この数値は大体0.06ほど欲しいものと言われるが、藤原選手は、0.03ほどしかない。

 つまり、自分のストライクゾーンを操る術をまだ獲得できていないと考えることができる。
 選球眼があまり良くないとも言える。

 ここが、藤原選手のネガティブな側面である。
 今後の打撃での課題は、「自分のストライクゾーンを知る」ということであると考える。

OPS
 OPSとは、"出塁率+長打率"で算出される率である。
 その数値は得点との相関性が非常に高く、得点との相関性は高い順にOPS>出塁率>打率という関係があり、OPSが高い選手ほど得点に絡む確率が高いと言える。
 これまで、ボテボテのヒットでも快心のホームランでも同じヒット1本と数えられ、算出されてきた打率をさらに広げ、一塁打から本塁打まで評価できる「長打率」、それと四死球を含む出塁率を合算することにより、一塁打、二塁打、三塁打、本塁打、四球、死球、守備妨害など打席で起こり得ること全てを評価できる、画期的な指標がこのOPSである。

 一般にOPSは.900を越えれば優秀、1.000を越えればプロ野球ではMVP級であると評価される。

 藤原選手の114打席でのOPSは.939であった。
 つまり、優秀な選手とMVP級の選手のちょうど間にいるという成績である。
 四番打者としては決して悪い成績ではない。むしろいい成績である。

 長打率は.553と申し分のない成績を残している選手であり、OPSは長打率と出塁率を足し合わせて算出されるため、先に述べた課題の出塁率をさらに上げるよう改善できれば、MVP級の1.000を超える可能性は十分にあると考える。

IsoP
 意外と知られていない指標がIsoPという指標である。
 IsoPとは純粋な純粋な長打力を表す指標であり、「長打率−打率」で簡易的に計算できる。
 これは長打率とは別の長打を打つ能力を測る指標である。
 長打率の場合、二塁打や本塁打を打てなくても、極端な話100打数100安打で安打が全てシングルヒットならば長打率1.000となるが、そのような打者は決して長打を打つ能力があるとは言えない。
 そこで、二塁打、三塁打、本塁打のみを考慮し、単打を排除して得られる率を考えた方が長打を打つ能力を示すためには都合が良いということで考え出された指標である。
 藤原恭大のIsoPはおよそ.231であり、根尾昂の.213を大きく上回っている。
 長打を打つ能力に関しては実は根尾昂よりも藤原恭大の方が高いことを示している
 比較しても、意外な結果である。 


BABIP
 次にBABIPを見ていくことにする。 
 BABIPとは「ホームランゾーン以外に打球が飛んだ時の打率」であり、”運”を評価するときに使用される。
 打者の場合、BABIP.300を超えると”運がいい”とされ下回ると”運が悪い”と評価される。
 つまり、まさに運で打った「ボテボテの内野安打」でも、力で打った「快心の二塁打」でもヒットには変わりはないため、BABIPが大きな値になるの場合は、運で打った打球の割合が顕著にあらわれるだろうということだ。
 第100回夏の甲子園での藤原選手のBABIPはおよそ.500である。
 つまり、ある程度運の良い選手であると言える。

 ミート力のある打者に対して、BABIPが高いから運で打っていると説明するのは酷かもしれない。
 しかし、守備が高校野球とは桁外れに上手いプロ野球に足を踏み入れた場合、若干の不安が残る成績ではある。
 だが、藤原選手はホームランが打てる打者である。
 BABIPでは、ホームランは運とは無関係としている。
 そのため、選手としての能力は確かにあると言える。
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まとめ
 以上の数字で見た成績を考慮に入れると、藤原恭大選手は「選球眼が比較的悪くストライクゾーンをコントロールする能力に若干の課題を残すが、ミート力と長打力のある有望株」と表現できる。
 課題があるため、数年は二軍で出場を重ねて一軍に上がることになると思う。
 ポテンシャルがあることは確かであり、今後の千葉ロッテマリーンズを背負う選手になることは間違いない。
 
関連記事


参考にしたサイト
1.一球速報,藤原恭大
2.Wikipedia,BABIP
3.Wikipedia,藤原恭大
4.千葉ロッテマリーンズ公式サイト
5.Wikipedia,IsoP

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はじめに
 甲子園を沸かせた北海道日本ハムファイターズの吉田輝星は平均以上の能力を持つ、非常に優れた投手である。
 Max152km/hのストレートを投げる18歳はそう簡単に見つからない。
 本記事では、第100回夏の甲子園での成績を見て、吉田輝星がどのような投手であるのかを考察する。

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成績一覧
 吉田輝星の第100回夏の甲子園での主な成績は、投球回数50イニングス 防御率3.96 WHIP1.28 奪三振率11.16 与四球率1.62 K/BB6.89 である。

防御率 WHIP
 吉田輝星は50イニングスを投げ、防御率3.96という成績であった。
 大阪桐蔭高校に打ち込まれる前までは防御率2.20であったが、1大会でみると4点代弱であり、評価が落ちたことは頷ける。
 吉田輝星の高校3年間の通算防御率は3点台後半であり、実力としておよそ防御率3.00後半を記録する投手であると言える。
 数字で見ると、平均的な投手であるように見受けられる。

 吉田輝星は、WHIPに関してもそれほど好成績を収めていない。
 WHIPとは、「1イニングあたりにどれだけのランナーを出したか?」という指標である。
 例えば、1回を投げて被安打1無四球に抑えた場合は、WHIP1.00となる。

 吉田輝星はおよそWHIP1.28であった。
 物凄く悪い数字ではないのだが、エースと呼ばれる投手は1.10以下にまで収めてくる。
 吉田輝星の場合、被打率をもう少し下げることができるのならば、もっと良い防御率になる可能性もある。

奪三振率 与四球率 K/BB
 吉田輝星は甲子園において、四試合連続二桁奪三振を記録した。
 奪三振能力は素晴らしいものがある。
 実際、奪三振率11.16というものであった。
 また与四球率1.29という好成績を収めた。
 奪三振率は投球回数以上の数字になれば優秀であり、与四球率に関しては2.50未満に抑えれば優秀と一般的に言われる。
 吉田輝星は奪三振率、与四球率ともに抜群に優秀であると言える。
 これらの率は、「仮に9回を投げ切った場合、三振を11〜12個奪え、四球も1個〜2個しか与えない」ことになる。

 K/BBという指標を見た場合、吉田輝星は6.89という数字である。
 K/BBとは「1つの四球を与える間にどれほどの三振が奪えたか?」を見る指標である。
 K/BBという字を見た通り、奪三振数を与四球数で割った値である。
 この指標は3.50で良い成績と言われる中、吉田輝星は3.50を上回り、6.89という成績を収めた。
 奪三振率、与四球率、K/BBの3つの数字を見ると、「与四球で自滅することなく、三振でピンチを切り抜けられる、比較的安定的な投手である」と評価できる。

もう1つの優れた点
 K/BBまでで終わってもいいのだが、もう1つ気になるデータがある。
 それはGO/AOである。
 
GO/AOとはゴロアウトをフライアウトで割った値である。
 GroundOuts/AirOutsの略である。
 この数字が1.00だった場合はゴロアウトとフライアウトの割合が一緒である。

 例えば、ある投手がゴロアウトが10個でフライアウトが10個を取った場合、10個/10個=1.00となる。
 すなわち、GO/AOが1.00よりも高い場合はゴロアウトの方が多いと言え、逆に1.00よりも低い場合はフライアウトの方が多いと言える。
 吉田輝星は甲子園決勝前の5戦までで大体GO/AOが
2.70あたりであった。
 これは異常なまでにゴロが多い投手である。
 例えば、ゴロ投手で名高い元メジャーリーガーで現読売ジャイアンツの岩隈久志のキャリアハイのGO/AOは1.52である。
 また大阪桐蔭の柿木蓮(日本ハムでチームメイト)のGO/AOが大体1.80あたりである。 
 明らかに、吉田輝星のGO/AOが高く、フライを打たせずゴロで打ち取る能力が高い。
 これはフライボール革命と呼ばれるフライを打てば得点が増大するという現在のトレンドに対抗できる大きな武器である。
 正直なところ、奪三振能力も素晴らしいが、このゴロを打たせる能力は長打を打たれずに済む、奪三振能力に匹敵するほどの素晴らしい能力である。
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まとめ
 吉田輝星の甲子園での成績を見てきたが、総括すると吉田輝星は「ヒットによるランナーが多く防御率、WHIPは平均的あるが、抜群の奪三振能力でピンチを切り抜けられ、与四球で無駄なランナーを出すことが少なく、ゴロを打たせることに秀でた、比較的安定した投手である」と言える。
 日本ハムファイターズは育成することが上手な球団である。
 そのため、吉田輝星を大谷翔平ダルビッシュ有ほどのレベルの選手にまで育成して頂きたい。
 それだけのポテンシャルは持ち合わせている投手であることは間違いない。 

関連記事


参考にしたサイト
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