野球を数字で見るブログ

Houston Astrosと読売ジャイアンツのファンです。 本ブログで、「野球を数字で見る」面白さがわかります。 主に、日本プロ野球での成績を数字で見て考察します。 本ブログで扱うデータに関して、正確性は保証されておりません。本ブログの情報を元にデータを作成して起こる損害に対しまして、一切の責任を負いません。ご了承ください。

タグ:西武

はじめに
 侍ジャパンとしてMLB相手に素晴らしい打撃をしている西武ライオンズの秋山翔吾は、2018年シーズンでも素晴らしい成績を収めている。
 本記事では、秋山翔吾の2018年シーズンの成績を見て、どれほど凄い打者なのかを評価していく。
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成績一覧
 秋山翔吾の2018年の主な成績は、出場143試合(全試合出場) 打席数685 打率.323 本塁打24本 打点数82 出塁率.403 OPS.937 wOBA.404 wRAA 46.55 である。
 これらの成績を順に見ていく。

打率 本塁打 打点 
 打率.323 本塁打24本 打点数82は十分な成績であろう。
 打点数は運の要素が非常に強いため、それほど気にすることはないが、打率.323で2年連続で3割以上をマークし、本塁打24本は最も本塁打を放った2017年の25本に限りなく近い。
 2018年の秋山翔吾は相変わらずの安打製造機としての活躍をしていた。
 本塁打も打てるため、1番打者ではなく2番や3番に置いても良い活躍を見せられると考える。

出塁率 OPS
 出塁率.403 OPS.937という成績も無視できる成績ではない。(OPSとは「出塁率+長打率」で算出される指標であり、得点との相関は打率よりも高い。)
 出塁率はリーグ4位の成績である。
 出塁率は安打と四球の要素があり、四球を選ぶ選球眼も反映される。

 「出塁率=アウトにならない確率」であるため、秋山翔吾はリーグで4番目にアウトになりづらい打者であったと言える。
 西武ライオンズの打線の繋がりを考えたとき、秋山翔吾のアウトにならない確率は非常に良い働きをしていたと言える。
 OPSは.900以上でスター選手と言われるため、秋山翔吾のOPS.937はまさにスター選手の成績であり、例年ならばMVPを取っても良いほどの好成績である。
 OPSもリーグ4位であるため、得点との相関を考えてOPSだけを見ると、「リーグで4番目に得点に絡む打撃をした打者」と言える。
 
wOBAとwRAA
 ここで聞き馴染みのないwOBAとwRAAを見てみる。
 wOBAとは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているか」ということを評価する指標である。
 つまり、wOBAが高ければ高いほど得点に絡む能力が高いと言える。
 秋山翔吾はwOBA.404を記録している。
 wOBAは平均が.320〜.330になる指標であるため、秋山翔吾は平均を大幅に上回るほど得点に絡む打撃をしたと言える。
 西武ライオンズで比較すると、浅村栄斗がwOBA.387であるため、浅村栄斗よりも得点に絡む活躍をしたと言える。 

 そしてwRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 もちろんwRAAが高ければ高いほど、チームの得点に大きく貢献したと言える。
 秋山翔吾はおよそwRAA 46.55を記録している。
 つまり秋山翔吾は、平均的な選手が同じ685打席に立った場合と比べて、およそ46点~47点もの得点を増やすことができたということである。
 浅村栄斗で比較すると、wRAAがおよそ36.28であるため、秋山翔吾は浅村栄斗よりも得点を増やすことができたと言える。
 wRAAは40.00を上回るとMVP級と称されるため、秋山翔吾はここでもMVPを取っても良いほどの好成績であったと言える。 

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まとめ
 ここまで、秋山翔吾の主な成績を見てきたが総括すると、秋山翔吾は「安打を打つ能力、選球眼、長打力、得点に絡む能力、全てにおいてMVP級の活躍をした打者である」と言える。
 西武ライオンズはパリーグ優勝チームであるため、MVPの選出はされやすい。
 おそらく西武ライオンズでは山川穂高との争いになり、他にも2位ソフトバンクの柳田悠岐との争いにもなると考えられる。
 記者投票であるため、どの選手になるか予想が立てられないが、秋山翔吾がMVPに輝いても何の文句もないと言える。

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参考にしたサイト
1.スポナビ
2.
日本野球機構,NPB.jp 






はじめに
 2018年オフの日本のFA市場は、丸佳浩を筆頭にビッグネームが名を連ねているが、その中でも巨人が優先的に獲得するべきなのは浅村栄斗である。
 本記事では、その理由を簡単に述べていく。
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浅村栄斗の成績
 浅村栄斗は2018年に残した主な成績は、出場143試合(全試合)  打率.310  出塁率.383  本塁打数32本  打点数127  OPS .910  wRAA +36.28 である。
 特にセカンドとして142試合に出場している。
 セカンドでの失策数は12であり、リーグで最も多いが、守備率は.983であり平均的である。
 簡単に言えば、3割30本100打点を達成できるセカンドということになる。

獲得するべき3つの理由 
 丸佳浩や炭谷銀仁朗などを獲得する動きがある。
 しかし、最も優先するべきは浅村栄斗の獲得である。
 浅村栄斗を獲得するべき理由は3つある。

理由1:セカンドを固定できること
理由2:2019年シーズン時点で28歳という若さがあること
理由3:現状のセカンドだと得点を増やせないこと


これらを順に説明していく。
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理由1:セカンドを固定できること
 2018年の巨人は吉川尚輝やマルティネスといった内野手をセカンドに置いていた。
 吉川尚輝は怪我で途中から故障者リスト入りし出場92試合でセカンドとしては71試合、マルティネスもセカンドとしての出場は16試合ほどである。
 台頭してきた田中俊太が出場99試合中、セカンドとして58試合に出場している。
 巨人はセカンドを固定することができない状態が10年以上続いている。
 過去に片岡治大を西武ライオンズから獲得するなどの策を講じてきたが、それほどの成績を残せずに引退し、35歳でコーチになっている。
 ここでもし、浅村栄斗を獲得することができれば、2018年の出場数を考えれば全143試合「セカンドとして固定」という安定材料を巨人が得ることができる。

理由2:2019年シーズン時点で28歳という若さがあること
 これは吉川尚輝や田中俊太にも言えることではあるが、若さが非常に重要になってくる。
 例えば、2008年に正二塁手として活躍した木村拓也はその当時35歳であり、ベテランの域に達していた。
 翌年を見込むことができなかった。
 現在の浅村栄斗を獲得すれば、28歳という若さの正二塁手を獲得することができ、4年契約、もしくは5年契約をすれば数年はセカンドで悩む可能性は低くなる。
 これも安定材料の1つである。

理由3:現状のセカンドだと得点を増やせないこと
 これが最も大きい理由である。
 2018年シーズンで計算すると、吉川尚輝は355打席に立ち、wRAA −4.86という成績しか収めていない。
 wRAAとは、簡単に言えば、「平均的な打者が、同じ打席数に立った場合と比べてどれくらい得点をチームにもたらしたか?」を示す数字である。
 吉川尚輝は平均的な打者が同じ355打席に立った場合と比べて、−4.86点(およそ–5点)をチームにもたらした、つまり吉川尚輝はチームの得点を5点減らしたと言うことになる。
 田中俊太の場合は、261打席に立ち、wRAA −7.54であるため、吉川尚輝よりも悪い成績になる。
 巨人は自前のセカンドを打席に立たせると得点を増やすことができないのだ。
 これは致命的であり、これを理由にセカンドは必ず補強しなければならない。
 浅村栄斗はwRAA +36.28であり、チームにおよそ+36点もの得点を追加してくれる。
 成績を比べた場合、吉川尚輝がおよそ−5点、浅村栄斗がおよそ+36点であるため、吉川尚輝に代えて浅村栄斗を加入させることにより、
単純計算でおよそ+40点もの得点が巨人の得点に加わることになる。
 巨人の2018年の得点が625点であり、リーグ3位の得点数であるが、これに40点を加え、665点とした場合、リーグ2位の得点数を誇るヤクルトの658点を上回る計算になる。
 打撃面で圧倒的有利になるのは間違いない事実だ。

 致命的に悪いセカンドの得点能力を補強できるチャンスが目の前にあることも大きな事実である。
 
まとめ
 以上のように、巨人は浅村栄斗をセカンドとして補強するべきと述べた。
 炭谷銀仁朗を補強しようとする報道が多いが、ポイントはそこではない。
 捕手は重要なポジションであるが、炭谷銀仁朗を取るのであれば小林誠司をそのまま使うべきである。
 それは炭谷銀仁朗も小林誠司も得点能力はほぼ同じだからである。
 そのため、致命的に得点能力のないセカンドを国内FAで獲得のチャンスがある浅村栄斗で補強する方が得策であると間違いなく言える。

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はじめに
 西武ライオンズがリーグ優勝を果たした大きな要因は山川穂高の存在にある。
 本記事は、日本シリーズ進出を逃したが、”山川穂高” は本当に凄い!(Part1)に引き続き、二部構成の第二部として、山川穂高の2018年シーズンの成績をさらに深掘りし、その凄さを見ていく。
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成績一覧
 山川穂高の2018年シーズンの主な成績は、出場143試合(全試合) 打席数647 打率.281 本塁打47本 打点数124 出塁率.396 OPS.985 BABIP.271 wOBA.418 wRAA 53.04 である。

wOBA 
 wOBAとは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているか」ということを評価する指標である。
 つまり、wOBAが高ければ高いほど得点に絡む能力が高いと言える。
 山川穂高は2018年シーズン、およそwOBA.418を記録している。
 同じ西武ライオンズで打点王の浅村栄斗がおよそwOBA.387であるため、浅村栄斗よりも山川穂高の方が得点に絡む打撃をしたと評価できる。
 おかしな話ではあるが、浅村栄斗の方が打点が多いにも関わらず、山川穂高の方が得点に絡む活躍をした。
 打点が運の要素が強く、打点を稼いだ打者の評価を見直すべきだと数字が示している。
 打点という指標は非常に古い指標であると考える。

wRAA
 wRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 wRAAが高ければ高いほど、当然チームの得点に大きく貢献したと言える。
 山川穂高はおよそwRAA 53.04を記録している。
 つまり山川穂高は、平均的な打者が同じ647打席に立った場合と比べて、およそ53点もの得点をチームにもたらした。
 この成績は非常に良い成績である。
 wRAAは一般的に20.00以上で非常に良いとされ、40.00以上でMVP級の成績であるとされる。
 山川穂高の53.04MVP級の成績を余裕を持ってクリアしている。
 同じ西武ライオンズの浅村栄斗がおよそwRAA36.28であるため、 比較しても、いかに山川穂高が得点に絡む活躍をしたか、がよくわかる。
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BABIP
 BABIPとは簡単に言えば「ホームランゾーン以外に打球が飛んだ時の打率」である。
 BABIPは運との相関が強い指標である。
 セイバーメトリクスでは本塁打以外のヒットは運の要素が強いと考える。それを特に示すのがBABIPである。
 ボテボテの内野安打でも、快心の二塁打でも打率は変わらないだろう。
 そしてどちらのヒットにしろBABIPは上がる。
 快心のあたりでもボテボテでも結局はヒット。それがBABIPの示す大きな要素だ。

 つまり、運で打った打球も技術で打った打球も一括りにして、数字にし、それの高い低いで運が良いか悪いかを判断する。
 山川穂高は、BABIP.271を記録している。 
 BABIPは、.300を上回れば運が良く、下回れば運が悪いと一般的に評価される。
 山川穂高の場合、.300を大きく下回っているため、運が悪かったと言えるのである。
 これをどう捉えるかは人によって違うと思う。
 私の場合、2018年シーズンにOPSやwRAAといった指標で好成績を残したにも関わらず、運が悪かったというのは非常に明るい要素であると考える。
 なぜならば、運に左右されなかった場合をBABIP.300とするため、山川穂高の
BABIP.271BABIP.300まで持ってきた場合、更に良い成績を残すことができるからである。
 山川穂高のポテンシャルはまだ完全に開花していないことをBABIPが示している。

まとめ
 ここまで、第一部と第二部の二部構成で山川穂高の2018年シーズンの成績を評価してきたが、総括すると山川穂高は「長打を打つ能力が非常に高く、選球眼にも優れており、それらに伴った得点に絡む能力が非常に高い。そして、まだ完成型の選手ではなく、好成績であってもポテンシャルが残っている選手である」と言える。
 山川穂高の凄さは本記事でわかったと思う。

 来シーズン以降も強い西武打線が続く可能性を山川穂高の成績を見れば予想できる。
 西武ライオンズは惜しくも日本シリーズ進出を逃したが、近いうちに進出してくる可能性は十分にある。

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はじめに
 日本シリーズ進出、そして日本一の座をソフトバンクに許した西武ライオンズであったが、西武ライオンズはパリーグ優勝を果たした球団である。
 2018年シーズン、西武ライオンズがパリーグ優勝を果たした最も大きな要因は、山川穂高の台頭である。

 本記事では、二部構成の第一部(Part1)として、山川穂高の2018年シーズンの主な成績を考察し、その凄さを見ていく。
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成績一覧
 山川穂高の2018年シーズンの主な成績は、出場143試合(全試合) 打席数647 打率.281 本塁打47本 打点数124 出塁率.396 OPS.985 BABIP.271 wOBA.418 wRAA 53.04 である。
 並べてあるだけでは意味がないので、順に説明していく。

打率 本塁打 打点
 打率.281 本塁打47本 打点数124という成績は、同じ西武ライオンズの中村剛也を彷彿とさせる。
 打率は特別高い方ではない。
 パリーグの規定打席に到達している29人の中で11位の成績である。
 ただ、中村剛也の全盛期も同じように打率3割弱でありながら、40本塁打100打点以上をマークするタイプであった。
 そのため、中村剛也二世と言われている理由が非常にわかる。
 本塁打47本はリーグトップであり、打点数124は同じ西武ライオンズの浅村栄斗に次いでリーグ2位である。
 スラッガーとして覚醒したことが本塁打と打点からも非常にわかる。

出塁率
 出塁率はセイバーメトリクスの基本である。
 山川穂高は出塁率.396を記録し、この成績は29人中リーグ5位の成績である。
 打率はリーグ11位にも関わらず、出塁率はリーグ5位に位置している。
 出塁率は「打率と四球数」でほぼ決まる。
 そのため打率がそれほど高くない山川穂高は、いかに多くの四球を選んだか、ということが非常によくわかる。
 実際に四球数は88個であり、これはリーグ2位の成績に当たる。
 本ブログでは何度も引用したものではあるが、名著であり、映画化もされた「マネーボール」の言葉を借りれば、

 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。

 と言われている。
 「マネーボール」の言葉通りに言えば、山川穂高は、選球眼が良く”ストライクゾーンをコントロールする能力”が非常に高いと言える。
 そのため、山川穂高は
”ストライクゾーンをコントロールする能力”が非常に高い、つまり自分のストライクゾーンがよくわかっていると言える。
 この能力は、出塁率で単純に考えると、リーグ5番目に良いと言える。
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OPS
 OPSとは、「出塁率+長打率」で算出される成績であり、得点との相関が打率や出塁率、長打率よりも高い、セイバーメトリクスの指標の1つである。
 つまり、OPSが高ければ高いほど”得点に絡む能力”が高いと言える。
 山川穂高は、
OPS.985を記録している。
 この成績は、ソフトバンクの柳田悠岐に次いでリーグ2位である。
 純粋にOPSだけを見て、得点との関係を考えるならば山川穂高は、「リーグで2番目に得点に絡む能力が高い」と言える。
 OPSは.900を上回ればスター選手であり、1.000を上回ればMVP級の選手と評価される。
 そのため、山川穂高の成績は、MVP級の成績に非常に近い。

第一部まとめ 
 ここまで、山川穂高の基本的な打撃成績を見てきた。
 第一部の本記事を総括すると山川穂高は「長打を打つ能力が非常に高く、自分のストライクゾーンをコントロールする能力、すなわち選球眼に優れ、得点に絡む能力も非常に高い選手である」と言える。
 ここまでが第一部であるが、本日更新日本シリーズ進出を逃したが、 ”山川穂高” は本当に凄い!(Part2)では、さらに踏み込んだ山川穂高の成績評価をしていく。

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 西武ライオンズがリーグ優勝を果たした大きな要因は山川穂高の存在にある。
 本記事は、セイバーメトリクス 選手編(西武) 山川穂高の打撃(Part1)に引き続き、二部構成の第二部として、山川穂高の2018年シーズンの成績をさらに深掘りしていく。
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成績一覧
 山川穂高の2018年シーズンの主な成績は、出場143試合(全試合) 打席数647 打率.281 本塁打47本 打点数124 出塁率.396 OPS.985 BABIP.271 wOBA.418 wRAA 53.04 である。


wOBA 
 wOBAとは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているか」ということを評価する指標である。
 つまり、wOBAが高ければ高いほど得点に絡む能力が高いと言える。
 山川穂高は2018年シーズン、およそwOBA.418を記録している。
 同じ西武ライオンズで打点王の浅村栄斗がおよそwOBA.387であるため、浅村栄斗よりも山川穂高の方が得点に絡む打撃をしたと評価できる。
 おかしな話ではあるが、浅村栄斗の方が打点が多いにも関わらず、山川穂高の方が得点に絡む活躍をした。
 打点が運の要素が強く、打点を稼いだ打者の評価を見直すべきだと数字が示している。
 打点という指標は非常に古い指標であると考える。

wRAA
 wRAAとは、「平均的な打者が同じ打席数立った場合に比べて増やした得点」を表す指標である。
 wRAAが高ければ高いほど、当然チームの得点に大きく貢献したと言える。
 山川穂高はおよそwRAA 53.04を記録している。
 つまり山川穂高は、平均的な打者が同じ647打席に立った場合と比べて、およそ53点もの得点をチームにもたらした。
 この成績は非常に良い成績である。
 wRAAは一般的に20.00以上で非常に良いとされ、40.00以上でMVP級の成績であるとされる。
 山川穂高の53.04MVP級の成績を余裕を持ってクリアしている。
 同じ西武ライオンズの浅村栄斗がおよそwRAA36.28であるため、 比較しても、いかに山川穂高が得点に絡む活躍をしたか、がよくわかる。
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BABIP
 BABIPとは簡単に言えば「ホームランゾーン以外に打球が飛んだ時の打率」である。
 BABIPは運との相関が強い指標である。
 セイバーメトリクスでは本塁打以外のヒットは運の要素が強いと考える。それを特に示すのがBABIPである。
 ボテボテの内野安打でも、快心の二塁打でも打率は変わらないだろう。
 そしてどちらのヒットにしろBABIPは上がる。
 快心のあたりでもボテボテでも結局はヒット。それがBABIPの示す大きな要素だ。

 つまり、運で打った打球も技術で打った打球も一括りにして、数字にし、それの高い低いで運が良いか悪いかを判断する。
 山川穂高は、BABIP.271を記録している。 
 BABIPは、.300を上回れば運が良く、下回れば運が悪いと一般的に評価される。
 山川穂高の場合、.300を大きく下回っているため、運が悪かったと言えるのである。
 これをどう捉えるかは人によって違うと思う。
 私の場合、2018年シーズンにOPSやwRAAといった指標で好成績を残したにも関わらず、運が悪かったというのは非常に明るい要素であると考える。
 なぜならば、運に左右されなかった場合をBABIP.300とするため、山川穂高の
BABIP.271BABIP.300まで持ってきた場合、更に良い成績を残すことができるからである。
 山川穂高のポテンシャルはまだ完全に開花していないことをBABIPが示している。

まとめ
 ここまで、第一部と第二部の二部構成で山川穂高の2018年シーズンの成績を評価してきたが、総括すると山川穂高は「長打を打つ能力が非常に高く、選球眼にも優れており、それらに伴った得点に絡む能力が非常に高い。そして、まだ完成型の選手ではなく、好成績であってもポテンシャルが残っている選手である」と言える。
 来シーズン以降も強い西武打線が続く可能性を山川穂高の成績を見れば予想できる。
 西武ライオンズは惜しくも日本シリーズ進出を逃したが、近いうちに進出してくる可能性は十分にある。
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 山川穂高の2018年シーズンの主な成績は、
出場143試合(全試合) 打席数647 打率.281 本塁打47本 打点数124 出塁率.396 OPS.985 BABIP.271 wOBA.418 wRAA 53.04 である。

打率 本塁打 打点
 打率.281 本塁打47本 打点数124という成績は、同じ西武ライオンズの中村剛也を彷彿とさせる。
 打率は特別高い方ではない。
 パリーグの規定打席に到達している29人の中で11位の成績である。
 ただ、中村剛也の全盛期も同じように打率3割弱でありながら、40本塁打100打点以上をマークするタイプであった。
 そのため、中村剛也二世と言われている理由が非常にわかる。
 本塁打47本はリーグトップであり、打点数124は同じ西武ライオンズの浅村栄斗に次いでリーグ2位である。
 スラッガーとして覚醒したことが本塁打と打点からも非常にわかる。

出塁率
 出塁率はセイバーメトリクスの基本である。
 山川穂高は
出塁率.396を記録し、この成績は29人中リーグ5位の成績である。
 打率はリーグ11位にも関わらず、出塁率はリーグ5位に位置している。
 出塁率は「打率と四球数」でほぼ決まる。
 そのため打率がそれほど高くない山川穂高は、いかに多くの四球を選んだか、ということが非常によくわかる。
 実際に四球数は88個であり、これはリーグ2位の成績に当たる。
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 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。

 と言われている。
 「マネーボール」の言葉通りに言えば、山川穂高は、選球眼が良く”ストライクゾーンをコントロールする能力”が非常に高いと言える。
 スラッガーは勝負してもらえないことが多く、四球数が多くなると考えられているが、実際はその傾向が薄いことがわかっている。(セイバーメトリクス 打者編(12)ホームランと四球の相関より。)
 そのため、山川穂高は
”ストライクゾーンをコントロールする能力”が非常に高い、つまり自分のストライクゾーンがよくわかっていると言える。
 この能力は、出塁率で単純に考えると、リーグ5番目に良いと言える。
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OPS
 OPSとは、「出塁率+長打率」で算出される成績であり、得点との相関が打率や出塁率、長打率よりも高い、セイバーメトリクスの指標の1つである。
 つまり、OPSが高ければ高いほど”得点に絡む能力”が高いと言える。
 山川穂高は、OPS.985を記録している。
 この成績は、ソフトバンクの柳田悠岐に次いでリーグ2位である。
 純粋にOPSだけを見て、得点との関係を考えるならば山川穂高は、「リーグで2番目に得点に絡む能力が高い」と言える。
 OPSは.900を上回ればスター選手であり、1.000を上回ればMVP級の選手と評価される。
 そのため、山川穂高の成績は、MVP級の成績に非常に近い。

第一部まとめ 
 ここまで、山川穂高の基本的な打撃成績を見てきた。
 第一部の本記事を総括すると山川穂高は「長打を打つ能力が非常に高く、自分のストライクゾーンをコントロールする能力、すなわち選球眼に優れ、得点に絡む能力も非常に高い選手である」と言える。

 ここまでが第一部であるが、本日13:00更新セイバーメトリクス 選手編(西武) 山川穂高の打撃(Part2)では、さらに踏み込んだ山川穂高の成績評価をしていく。

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 松井稼頭央が現役を引退する。
 20世紀から活躍していた名打者の引退である。
 本記事では、そんな松井稼頭央の全盛期の成績を振り返る。
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 様々な意見があると思うが、松井稼頭央のキャリアハイは2002年であると思う。シーズン最多安打、最多二塁打、最多三塁打を記録し、トリプルスリーも記録している。
 2002年の松井稼頭央の主な成績は、出場試合数140試合 打席数651 安打数193 打率.332 本塁打36本 打点数87 盗塁数33 出塁率.389 OPS1.006 であった。この成績を一目見ても、まさに最強の遊撃手であったと言える。
 特に光る成績はOPSだろう。
 OPSとはセイバーメトリクスの指標の1つで、"出塁率+長打率"で算出される率である。その数値は得点との相関性が非常に高く、得点との相関性は高い順にOPS>長打率>出塁率>打率という関係があり、OPSが高い選手ほど得点に絡む確率が高いと言える。
 OPSは.900を超えたらスーパースター、1.000を超えたらMVP級であるとされる。松井稼頭央はOPS1.006を記録し、まさにMVP級の活躍であった。
 ショートというポジションは守備負担が大きく、打撃は二の次であることが多いが、ショートでもOPS1.000以上を打てると証明したのが松井稼頭央であった。
 これほどまでのショートは今はいない。巨人の坂本勇人でもこれほどの成績を残すのは難しいと考えている。
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 松井稼頭央はOPSだけでなく、脚も速かった。33盗塁を記録するほど、脚が速く、盗塁のチャンスを作るための出塁率も.389であることから、チャンスメーカーであったことは間違いない。
 それだけに留まらず、本塁打36本を記録している。チャンスメーカーとしての役割だけでなく、一発で試合を決める能力も持ち合わせていた。
 本塁打の数も凄いのだが、二塁打と三塁打の数もその年のリーグ1位である。つまり、チャンスメークを盗塁だけでなく、長打でも行えるほどの選手であった。

 wOBAも凄い成績を記録している。
 wOBAは出塁率やOPSなど、打席での結果で決まる数値であり、簡単に言えば、「打者が各打席でどのくらい得点に関係する打撃をしているのか」ということを評価するセイバーメトリクスの指標である。
 一般的に平均が.320〜.330になる指標であるが、2002年の松井稼頭央はおよそwOBA.423を記録している。この数字は同じショートというポジションの西岡剛のキャリアハイであるwOBA.398と比較しても、圧倒的な差をつけている。

 最後に、総括すると松井稼頭央のキャリアハイは「盗塁、二塁打、三塁打でチャンスメイクをし、さらには自らの本塁打で仕留めることもできる選手であり、セイバーメトリクスの指標で計測してもMVP級の活躍であった」と言える。 


 これほどまでのショートは今までいなかった。これから現れるとしても相当先の話になると考える。

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 西武ライオンズとソフトバンクホークスの差は何か?今回は2018年 西武とソフトバンクは、なぜ差がついたのか?(投手編) とは別に、野手について見ていく。
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 西武ライオンズは圧倒的強さでリーグ優勝を果たしたが、ソフトバンクとの差は何だったのか?
 投手陣に関しては、おおよそソフトバンクの方が上であった。つまり、差をつけたのは野手陣の打撃が大きな要素であると考えられる。

 西武の現時点でのチームでの打撃成績は、打率.273 本塁打数
196 盗塁数131 盗塁死48 出塁率.352 OPS.807 である。
 それに対しソフトバンクは、打率.266 196本塁打 盗塁数80 盗塁死30 出塁率.326 OPS.776 である。
(OPSとはセイバーメトリクスの指標の1つで、"出塁率+長打率"で算出される率である。その数値は得点との相関性が非常に高く、得点との相関性は高い順にOPS>長打率>出塁率>打率という関係があり、OPSが高い選手ほど得点に絡む確率が高いと言える。)

 西武とソフトバンクは、ホームラン数は同じであるが他の成績は西武の方が上回っている。
 打率に関して言えばそれほど差を付けているとは思えない。3位の日ハムが打率.250であるため、3位との差を考えれば西武とソフトバンクは拮抗した状態ではある。
 だが最も見るべき点の1つは”出塁率”である。出塁率は打率が拮抗しているチーム同士の場合、四球数に依存する。
 
 名著であり、映画化もされた「マネーボール」の言葉を借りれば、
 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。
 と言われている。
 西武の出塁率は.352であり、ソフトバンクの出塁率は.326である。およそ.030の差を付けて西武の方が上回っていることを考えれば、打撃に関して、西武はソフトバンクよりも「ストライクゾーンをコントロールする能力」に長けていたと言える。逆に言えば、この能力があっての出塁率の差であると考えられる。 
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 さらにはOPSの差も相当なものだ。OPSは得点との相関が非常に高い。.031の差がある。
 OPSに関しては、チーム成績の平均が.700〜.730ほどになることが一般的である。西武の場合、OPS.807を記録しているため、平均よりも圧倒的に上にいる。ソフトバンクが.031の差を付けられて2位の.776という成績を残しているが、このソフトバンクの成績も平均以上の成績である。2チームとも平均以上の成績を残したにも関わらずOPS.031差を付けられたのは、西武がいかに打撃能力が高かったか、そして例年ならば優勝できるレベルの成績を残しているソフトバンクがいかに不運だったか、を物語っている。本塁打数は196本と同じであるため、出塁率で差を付けられた分、西武の方が圧倒的な成績を残したのだ。ここでもやはり、「ストライクゾーンをコントロールする能力
による差が出ている。

 盗塁数に関しては、西武が131個であり、ソフトバンクが80個であるがこの成績はそれほど気にしなくていい。なぜなら、西武の盗塁成功率は.732でありソフトバンクは.727であるからだ。率がほぼ同じであるため、出塁機会の多かった西武の方が数が多くなるのは必然である。結局、盗塁するための出塁能力の差が数を左右した。

 最後に総括すると、埼玉西武ライオンズと福岡ソフトバンクホークスの差は「打率や本塁打数ではなく、出塁する能力すなわち”ストライクゾーンをコントロールする能力”である」と言えるのだ。つまり、1つの能力だけで差が付いたと考えている。

両者のシーズンはたった1つ長所で、順位の明暗が別れたと言っていい。
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 埼玉西武ライオンズが圧倒的強さを誇り、リーグ優勝を早々と決めたが、2位のソフトバンクとの戦力を考えると、どのような数字で差をつけられたか、想像するのは難しい。
 本記事では数字を見て、西武とソフトバンクの差を考えていく。
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 投手成績から見ていく。
 現時点での西武ライオンズのチームでの主な投手成績は、88勝52敗 防御率4.21 奪三振数953 被本塁打数145本 WHIP1.36 である。(
WHIPとは1イニングに何人のランナーを背負うか?を表す指標で、例えば1イニングを投げ被安打1無四球で抑えた場合、WHIP1.00が記録される) 
 これに対して、ソフトバンクのチームでの主な投手成績は、79勝60敗 防御率3.93 奪三振数1067 被本塁打数163本 WHIP1.31である。
 これらの成績を見ると、防御率や奪三振数、そしてWHIPまでもソフトバンクの方が上である。
 投手の平均成績に関しては、ソフトバンクの方が上なのだ。

 これをさらに細かく見ていき、先発投手と中継ぎ投手の成績を評価してみる。
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 西武の先発投手の防御率はおよそ4.15、対してソフトバンクの先発投手の防御率はおよそ4.05である。先発投手に関してはソフトバンクの方が成績がいい。
 中継ぎ投手では、西武の防御率はおよそ4.35、対してソフトバンクは3.72である。中継ぎ投手を見ても、ソフトバンクの方が上である。
 これは意外な結果である。西武ライオンズが圧倒的差をつけてリーグ優勝したにも関わらず、先発投手と中継ぎ投手の防御率は両方ともソフトバンクの方が上なのだ。

 なぜ、西武の方が強かったのか?
 投手に関して、強いて言うならば被本塁打数に差がある。
 西武の被本塁打数は合計で145本、それに対しソフトバンクの被本塁打数は163本である。特に先発投手の被本塁打の数は、西武が91本、ソフトバンクが116本である。
 先発投手と中継ぎ投手の防御率はソフトバンクの方がいいが、被本塁打を考えればソフトバンクの方が打たれている。
 野球において、ヒットは運の要素が強い。ボテボテの内野安打も快心の二塁打も同じヒットである。しかし統計学的に、ホームランは運の要素が限りなく薄い。ホームランは打者の能力を示す大きな指標になり得るのだ。 

 ここまでを簡潔に言うと投手において、「西武ライオンズは防御率などの成績でソフトバンクに劣るが、被本塁打数は西武ライオンズの方が少なく、特に先発投手は大事な場面での逆転ホームランや追加点となるホームランを打たれる可能性がソフトバンクの方が高かった」と言える。
 全体的に投手陣はソフトバンクの方が上ではあるが、運の要素が薄いホームランで差を付けられたと、考えるのが自然な流れである。
 翌日の7:00更新の記事では野手の成績を見て、どのような差があったのかを見ていく。
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 西武ライオンズが2008年以来のリーグ優勝を決めた。
 本記事では、その西武ライオンズの強さを打撃面で徹底的に分析する。
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 西武ライオンズの主力として、菊池雄星や秋山翔吾、山川穂高など若きスター選手が顔を揃える。
 そんな西武のチームとしての強さはどこなのか? それは打撃である。

 まず、基本的な数字であるチーム打率。
 西武のチーム打率.273はリーグ1位である。リーグ1位どころか
12球団トップであり、異常なまでに打っていた。全選手を平均した打率が.273というのはリーグ優勝できるチームを象徴する成績であろう。

 西武は4番山川を筆頭にホームランも量産していた。チームでの総ホームラン数は優勝した時点で193本であり、これもソフトバンクと並んで12球団トップの成績である。

 しかし、ソフトバンクのチーム打率が.268であり、それほど打率には差がない。ホームラン数は同じである時点で、どこでソフトバンクと差を付けたのだろうか?
 それはチーム出塁率とチームOPSである。

 まずはチーム出塁率。
 西武のチーム出塁率は優勝時点で.352であり、パリーグ2位ソフトバンクのチーム出塁率.328におよそ.024の差を付けて12球団トップの成績を収めている。チームとして四球を選ぶ能力が確立されているのだ。
 名著であり、映画化もされた「マネーボール」の言葉を借りれば、
 「ストライクゾーンをコントロールできる能力が、じつは、将来成功する可能性と最もつながりが深い。
そして、ストライクゾーンを操る術を身につけているかどうか、最もわかりやすい指標が四球の数なのだ。
 と言われている。
 西武の強さの1つは、このストライクゾーンをコントロールする能力にあったと言える。
 出塁率は、牽制死や盗塁死などを除けばアウトにならない確率であるため、西武は打線に繋がりがあったとも言える。

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 次に、OPS。 
 OPSとは、セイバーメトリクスの指標の1つで、"出塁率+長打率"で算出される率である。
 その数値は得点との相関性が非常に高く、得点との相関性は高い順にOPS>長打率>出塁率>打率という関係があり、OPSが高い選手ほど得点に絡む確率が高いと言える。本ブログの記事、セイバーメトリクス 打者編(7) 得点とOPSの相関 において、その根拠となることを導いている。 
 これまで、ボテボテのヒットでも快心のホームランでも同じヒット1本と数えられ、算出されてきた打率をさらに広げ、1塁打から本塁打まで評価できる「長打率」、それと四死球を含む出塁率を合算することにより、1塁打、2塁打、3塁打、本塁打、四球、死球など打席で起こり得ること全てを評価できる、画期的な指標がこのOPSである。

 西武のチームOPSは.809であった。この数字は異常である。一般的にOPSは1人の打者が.700以上.799以下に収めれば平均以下、.800以上になれば並みの選手であると言える。西武はチーム全体で並みの選手の成績を記録しているのだ。普通、打てない打者がスタメンには2,3人下位打線にいることは多い。例えば巨人なら、小林誠司や吉川大幾のような選手がいて、その数人がOPS.600を打ち、チームOPSを下げてチームOPS.750くらいに収めるのが一般的である。つまり、チーム成績は並以下になるのが普通なのだ。
 しかし、西武はホームラン12球団トップの長打力と、12球団トップの出塁率によって、選手全体がチームの成績を底上げし、チームOPS.809という数字を叩き出せたのだ。山川のような選手がチーム成績を底上げしているという考えもあるだろうが、1人の選手の成績だけではこれほど良い数字は出ない。やはりチーム全体が打てる構成になっていたと考えられる。

 ここまでを総合すると、埼玉西武ライオンズの打線は「チームとして高い出塁率を残して繋ぐ打撃をすることができ、プラス要素として圧倒的な長打力を誇っており、チームの得点能力を異常なまでに底上げした打線である」と言える。

 これが、埼玉西武ライオンズの強さである。 

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